2021年1月から、現行のセンター試験に
代わって実施される大学入学共通テストは、
英語の民間試験の活用が見送られることにな
りましたが、その後も揺れています。
大学入学共通テストでは、国語と数学で記述
式の問題が導入されますが、この記述式の問
題を巡っても様々な問題が提起されています。
記述式の問題の採点は、ベネッセグループの
民間企業が行うことが決定していますが、採
点者には学生アルバイトも使うことから「正
確な採点が出来るのか」ということが問題視
されています。
また、採点にあたる民間企業には事前に解答
が渡されることも明らかになり、問題や解答
の流出への懸念も指摘されています。
そしてもう1点、大学入学共通テストの記述
式問題の問題点として「受験生の自己採点が
難しい」ということが挙げられています。
大学入学共通テストの試行は実施されて検
証がなされていますが、そこでも自己採点
と実際の点数の差が見られました。
自己採点と実際の点数との違いがある可能
性を考慮して文部科学省は、「国公立大学
に対し、2段階選抜の際には記述式問題を
除外することを要請する検討に入った」、
と報道されました。
国公立大学の2段階選抜とは、いわゆる
「足切り」のことで志願者が多い場合現在
はセンター試験の成績で各大学の個別試験
(2次試験)の前に受験者を絞っています。
国公立大学では、センター試験の結果で2
字試験を受けることすら出来ないことが
あります。
センター試験から大学入学共通テストに移
行しても2段階選抜(足切り)は行われま
すが、自己採点と実際の点数に違いがある
と、思わぬ足切りにあう可能性があります。
このことから、文部科学省は国公立大学に
対し、2段階選抜の判定の際には、記述式
問題を除外することを要請することになり
そうです。
記述式問題は、数学と国語で行われますが
特に国語の記述式問題での自己採点の難し
さが言われています。国語の記述式問題だ
けの除外になるかもしれません。
大学入学共通テストは、なかなか固まりま
せん。高校の先生も困っていますが、何よ
り現在の高校2年生が困惑しています。
一日も早く、大学入学共通テストの実施内
容が固まることを望みます。