新型インフルエンザの感染拡大によって、日本の
ほぼすべての高校が臨時休校になっています。
いつまで休校になるのかは、高校によって違いは
あるようですが、どうやら授業再開はまだ見通せ
ないようです。
突然の休校に高校生の皆さんは、戸惑いもあった
と思います。しかし、これから医学部・歯学部受
験を迎える立場の皆さんは、春休み気分に浸るわ
けにも行きません。
高校から大量の課題を渡されて、課題をこなすこ
とで精一杯の高校生もいるでしょう。一方で、課
題は出されているものの多少なりとも余裕のある
高校生もいると思います。
では、高校から出された課題以外の勉強をやる余
裕がある場合、何をやればいいのでしょうか?
高校で授業は既に終えているものの、何かモヤモ
ヤしたものが残っている科目、分野の見直しをす
るといいと思います。
医学部を目指す皆さんは「医学部は難しい。だから
難しい問題を解けるようにしないといけない」と考
えがちです。もちろん、難しい問題が解けるように
なることは、いいことではあります。
しかし、私立医学部入試で合格する受験生は、「難
しい問題を解ける人」ではなく「他の受験生が解い
てくる問題は絶対に落とさない人」です。
実際の医学部入試で、多くの受験生が解けないよ
うな問題が解けることはいいのですが、他の受験
生が解けない、ということは自分にとっても難し
く、いつもそういった問題が解けるとは限りませ
ん。
「他の受験生が解いてくる問題」は、けして難し
い問題ではなく、このレベルの問題をいつも確実
に解くことはやれないことではありませんし、入
試で手堅く合格点を取ることに直結します。
医学部・歯学部を目指す高校生の皆さんが、高校が
休校になっている間にやるべきことは「授業でやった
んだけど、何かスッキリしない」部分を見直すこと
です。「他の人は解けるけど、自分は解けない問題」
を無くす努力です。
難しい問題集をやるのではなく、基本的な問題集を
やってください。高校で配られている問題集をやり
直すのもいいでしょう。量の多い問題集であれば、
基本例題を完璧にすることを考えてもいいでしょう。
英語、数学、理科を万遍なくやってもいいのですが、
数学の苦手分野、英語の文法と単語に集中するのも
アリだと思います。
また、高校2年生であれば志望校の過去問を一度
解いてみるのもいいと思います。現時点でどれだけ
解けるかを知ることも大切ですが、どのくらいの
難しさの問題が解けるようになれば合格点が取れる
のかを、体感することも重要です。
高校生の皆さんは、高校の突然の休校を有意義な時
間にしてください。