医学部入試

AO入試に見る医学部と他学部の違い(2020-04-26)

「多様な人材の確保」という観点から大学入試に
おいてAO入試(総合型選抜)を実施する大学・
学部は医学部を含め増えています。

旺文社の集計によれば、2020年度のAO入試全
体(国公立大学は、センター試験を課さないAO
入試)の志願者数は「前年に比べ11%増だった」
とのことです。私立医学部でも日本医科大学が、
新たに募集人員2名でAO入試を実施しました。

旺文社の集計によれば、推薦入試を行う学部は、
前年の479学部から480学部へと1学部が
増えただけでしたが、AO入試は前年の260学
部から285学部へと25学部増えています。大学
入試全体でのAO入試拡大が分かります。

現在、AO入試を実施している私立医学部は獨協
医科大学、杏林大学医学部、日本医科大学、東海
大学医学部、金沢医科大学、藤田医科大学の6校
です。このうち獨協医科大学のAO入試は医学部
再受験生対象のAO入試ですから一般的な医学部
AO入試の実施大学は5校になります。

ここで医学部受験生の皆さんに注目してもらいた
いのは「医学部AO入試の合格者数」です。

既に大学のホームページで2020年度の入試結果
を発表している、日本医科大学と東海大学医学部
を見てみましょう。

日本医科大学のAO入試の合格者は募集人員2名
に対し、ゼロでした。東海大学医学部AO入試は
募集人員5名に対し合格者3名でした。昨年の入
試結果ですが、杏林大学医学部AO入試は募集人
員5名に対し合格者1名でした。藤田医科大学
や金沢医科大学は募集人員を満たす合格者を出
していますが、合格者が募集人員を満たさない
大学の方が多くなっています。

私立大学のAO入試は「入学者の早期確保」と
いう面もあると言われますが、医学部のAO入
試では、大学によっては「AO入試で採りたい
人材がいなければ無理には採らない」という姿
勢も伺われます。他の学部のAO入試との違い
を感じます。

私立医学部のAO入試は一つのチャンスですから
チャレンジをすることはいいと思います。ぜひ、
受験を検討してください。ただし、私立医学部
AO入試を受けるのであれば、大学がAO入試で
どのような受験生を採りたいと考えているのかを
しっかり理解して対策を行ってください。

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