新型コロナウイルスの感染拡大で、全国ほとんど
の高校が休校を余儀なくされています。医学部、
歯学部受験生の皆さんも戸惑っていると思います。

現在までのところ高校の再開がいつになるのか、
はっきりとした見通しは立っていません。高校の
再開は全国一斉ではなく公立高校の場合は各自治
体の判断にゆだねられています。また、私立高校
はそれぞれの判断になるでしょう。

こういった状況の中、地域や高校、家庭環境によ
る教育格差も心配されています。

ある高校生が「始まりはドンドン遅くなるのに、
終点は変わってくれません」と大学入試に対する
不安をツイートしたところ、9万７千以上の
「いいね」が付いたそうです。

昨日、全国の知事１7人が、9月入学制の導入を
政府に要請する共同メッセージを発表しました。
小池東京都知事も9月入学に賛意を示しました。

これを受け、萩生田文部科学大臣は入学・始業
の時期を9月にする案について「文部科学省内
では、一つの選択肢としてシミュレーションし
ている」としました。また「国際社会で4月入
学の先進国は数えるほどしかない。オールジャ
パンで子供たちの学びを確保するため、これし
かないと一緒に考えていただけるとすれば、一
つの大きな選択肢になっていく」とも述べてい
ます。

そして本日、安倍首相は衆議院予算委員会で、
9月入学・始業について新型コロナウイルスの
感染拡大を念頭に「これぐらい大きな変化があ
る中で、さまざまな選択肢を検討していきたい」
と述べました。

もし、小学校から大学までの入学・始業時期が
9月になれば当然、医学部、歯学部を含む大学
の一般選抜（一般入試）も7月、8月になると
思われます。

ただ、「9月入学が本当に実現するのか」、とい
うと相当ハードルは高いと思います。以前、東
大が国際化を進めるために9月始業を真剣に検
討しましたが実現には至りませんでした。

9月入学になるかもしれませんが、私は可能性
は低いと考えています。医学部、歯学部受験生
の皆さんは、「9月入学になりそうだから、勉強
のペースを落とそう」とは、ゆめゆめ考えない
でください。

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