これまでのセンター試験に代わって行われる、大学
入学共通テストの日程について、高校から「1か月
遅らせて欲しい」との意見が出されていました。
昨日、文部科学省と大学、高校の三者が大学入試の
日程について協議を行い、「大学入学共通テストは、
当初予定どおり来年1月16日(土)、17日(日)
に行うことで合意」と報道各社が一斉に報じていま
す。
ただし、一部の高校での学習の遅れを鑑み、これま
で本試験の1週間後に東京と大阪で行われていた追
試験を、本試験の2週間後に全国47都道府県で
行うことも決めました。
この追試験は本来、インフルエンザなどのやむを得
ない事情で本試験を受けることの出来ない受験生を
対象としてきましたが、来年の大学入学共通テスト
では「学習の遅れ」も理由に出来ることになりまし
た。出願時に本試験ではなく、最初から追試験を選
択できるようにするようです。
また、新型コロナウイルス感染拡大に備え、追試験
のさらに2週間後に予備日を設けることになりまし
た。
今回の措置で、学習の遅れを感じている受験生は
実質、大学入学共通テストを2週間繰り延べるこ
とが出来るようになりました。入試直前の2週間
は貴重な時間です。さらに、本試験受験者は過去
問が無い中での受験になりますが、追試験受験者
は本試験の問題を見て2週間、対策を行うことが
できます。
本試験受験者と追試験受験者で不公平が生じる
懸念があります。
昨日の三者協議では、各大学の一般選抜(一般
入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)も繰り延
べをしないことになりました。ただ、総合型選
抜(AO入試)については、9月からの出願受
付を2週間繰り下げることになりました。
文部科学省は、近々に来年度の大学入試につい
て正式に発表することにしています。