今週の火曜日に「大学入学共通テストを受ける
意味を考える」という記事を掲載したところ、
ご相談が届きました。
火曜日の記事は、私立医学部や私立歯学部に大
学入学共通テスト利用入試で合格することは、
かなり難しい、といった内容でした。
河合塾の入試難易度ランキングのボーダーライ
ン得点率を見ると、合否判定に使う科目が異な
ることもあって単純比較は出来ませんが、私立
医学部、歯学部のボーダーライン得点率より低
い国公立医学部、歯学部もあります。
私立医学部入試、私立歯学部入試では、大学入
学共通テスト利用入試での合格を目指すより、
普通に一般選抜(一般入試)での合格を目指し
た方が合格の可能性は高くなる、と私は考えて
います。この考えに反対する人はいないでしょ
う。
お問合せは「高校で大学入学共通テスト対策の
講習をやっている。出たくないけど出ないとは
言いにくい。どうしたらいい?」というもので
す。
オンライン個別授業で、私が担当している沖縄
県の生徒さんも同じことを言っていました。
オンライン個別の東北の生徒さんは「コロナで
入試が出来なくなって、共通テストだけで合否
が決まるかもしれないから絶対に受けろ」と言
われたようです。
高校の先生は文系の生徒も理系の生徒もいる中
で頑張っていらっしゃいます。受験者の限られ
る私立医学部入試や私立歯学部入試には詳しく
は無いと思います。国公立大学に合格させるこ
とが、いいことだと考えている先生も多いよう
に思います。私立専願であることと医学部、歯
学部のボーダーライン得点率のデータをお見せ
して話すと、理解してくれると思います。
また、「共通テストだけで合否を判定する」とい
うことは国公立大学ではあり得ると思います。
今年3月の旭川医科大学医学部医学科の後期試
験が新型コロナウイルス感染症の拡大によって
中止になり、センター試験の結果だけで合否が
決まりました。
横浜国立大学は既に、大学個別の試験を行わな
いことを表明しています。
確かに大学入学共通テストの受験が必須の国公
立医学部、歯学部ならあるかもしれません。し
かし、共通テストが必須ではない私立医学部、
歯学部ではあり得ないでしょう。
私は、「大学入学共通テストは受けるべき」とは
思いません。受けるにしても、大学入試の本番
を経験する、くらいの気持ちでいいと思います。
かえって、その方がゆとりを持って受験出来、
いい結果が期待できるかもしれません。
もちろん、受けるなら真剣に受けてください。