新型コロナウイルス感染症の拡大に歯止めが
かからず、緊急事態宣言が東京都などに発出
されました。
しかし、文部科学省は大学入学共通テストに
ついて、緊急事態宣言下でも予定通り実施す
ることを表明しています。
大学入学共通テストを実際に行う、独立行政
法人大学入試センターは、緊急事態宣言発出
後の1月8日付で「受験直前の受験生に対す
る理事長メッセージ」を発表しました。
その中で「大学入学共通テストを予定どおり
実施いたします」と明言しています。受験生
に求められる「コロナ対応」などが書かれ、
最後に「受験者の皆さんにおかれては、体調
を整え、積み上げた努力の成果を十分に発揮
されるよう祈っています」と結んでいます。
大学入学共通テストを受験する受験生の皆さ
んは、最後の仕上げに集中してください。
さて、大学入学共通テストの受験が終われば、
自己採点をすると思います。受験生それぞれ
が「これくらい取りたい」という目標得点を
持って自己採点をすると思います。
国公立医学部、歯学部に出願予定の受験生は、
自己採点結果を見て、最終的な出願校を決め
ることが多いと思います。
国公立医学部志望者なら、ざっくり「9割」
「少なくとも85%」と考えているのではない
でしょうか?
歯学部志望者も同じように「目標8割以上」
と考えていると思います。
ただ、これは「平均点がセンター試験と同じ
だったら」という前提が付きます。ここを忘
れないでください。
大学入学共通テストは初めての実施になりま
すので、平均点がどうなるかは分かりません。
これまでのセンター試験は、平均得点率が
6割を目安に作られていました。実際の平均
点も、ほぼ6割となっていました。
しかし大学入学共通テストでは、そうはなら
ないと思われます。
大学入試センターは、大学入学共通テストを
想定した問題を実際に高校生に解かせる試行
調査を行っています。
最終の試行調査では「平均得点率5割」を
目途に作問されていました。大学入試セン
ターも、このことは公表しています。
これが実際の大学入学共通テストに適用さ
れれば、初めての大学入学共通テストの平
均点はセンター試験に比べて下がると考え
られます。
医学部受験生、歯学部受験生の皆さんは、
自己採点をする時、自分の得点だけでなく
全受験生の平均点にも注意してください。