一昨日と昨日は、名古屋校と大阪校で「共通
テスト元年を振り返ることで見えた、来年医
学部合格の秘訣」というタイトルでお話しを
させていただきました。
今年度の医学部入試は、2つの点で特別な年
の医学部入試となりました。
1つは、新型ウイルス感染症の拡大です。多
くの高校が休校に追い込まれ、その結果高校
生の「学習の遅れ」が心配されました。
文部科学省は、現役生の「学習の遅れ」に対
応するため、大学入学共通テストに「第2日
程」を設けました。全く異例のことです。
私立医学部でも、現役生の「学習の遅れ」に
対しての配慮を事前に公表した大学が、8校
ありました。
例えば、愛知医科大学では学校推薦型選抜の
出題範囲から数学Ⅲを除きました。一般選抜
の理科も、物理の「原子」など、各科目一部
の分野を出題範囲から外しました。
今年度入試は、コロナ禍の影響を大きく受け
た大学入試となりました。
2つ目は、「大学入学共通テストの初年度」と
いう点です。
これまでのセンター試験に代わる、大学入学
共通テストに、受験生は振り回されたと思い
ます。
試行テストが行われたとはいえ、過去問が無
い試験ですから、実際にはどのような問題が
出題されるのか、誰にも分かりません。
今年度の共通テスト出願者で既卒生の減少が
大きかったのは、共通テストの受験を避ける
ために昨年の入試で、入試を終えた受験生が
多かったからだと考えられます。
現役生も、初めての大学入学共通テストの準
備をどうすればいいのか、戸惑いがあったよ
うです。
大学入学共通テストの初年度、ということも
「いつもとは違う特別な年」の要因となりま
した。
この2つの要因は、医学部受験生の動きにも
影響を与えました。来年も受験生の動きは、
今年度入試と同じようになるのか、それとも
普通の年の動きになるのか、注視していく必
要があります。