医学部一般選抜合格に向け、今やっておくべきこと
として、「志望する医学部の合格最低点を知ること」
と昨日、お伝え致しました。
「合格最低点を公表していない医学部入試への対策
は、どうしたらいいのか?」という疑問を持った医
学部受験生もいると思います。
確かに、全ての医学部が合格最低点を公表している
わけではありません。
例えば、順天堂大学医学部、杏林大学医学部、東京
医科大学といった人気校でも合格最低点を公表して
いない医学部は少なくありません。
合格最低点を公表していない医学部を受験する場合、
一つの方法は医学部受験生を見てきた各科目の先生
に「何割くらい取ればいいでしょう?」と聞くのが
いいと思います。
これまでの経験から、「この大学なら、このくらい」
と答えてくれると思います。公式な最低点ではない
ので、あくまで目安として考える必要はありますが
それほど間違うことは無いと思います。
医学部の合格最低点で注意しなければならないのは、
「合格最低点にもいくつか種類がある」ことです。
例えば、昨日お伝えした帝京大学医学部の合格最低点
は、一般選抜の繰り上げ合格者まで含めた合格最低点
です。
一方、東邦大学医学部、関西医科大学医学部の合格最
低点は正規合格者の合格最低点です。また、福岡大学
医学部、昭和大学医学部の合格最低点は1次試験合格
者の最低点です。一口に「医学部の合格最低点といっ
ても、いくつかあることを忘れないでください。
さらに、医学部入試では「地域枠入試」を行っている
大学もあります。一般的に地域枠の方が最低点は低く
なります。
東京慈恵会科大学では、募集人員5名の東京都地域枠
を行っていました。昨年の東京慈恵会医科大学の合格
最低点は50.5%と公表されています。ただし、東京都
地域枠も含んでの最低点です。
東京慈恵会医科大学によると、やはり最低点は地域枠
での合格者となるようです。一般枠の受験生は、若干
高めに考えた方がいいでしょう。
この他に、日本大学医学部の合格最低点には注意が必
要です。日本大学医学部では、科目による有利不利を
無くすために、「標準化得点」に直して合否判定を行
っています。偏差値換算と考えていいと思います。
ですから、素点とは違います。さらに、日本大学医学
部一般選抜は、A方式とN方式の2種類の試験があり
ました。一般的に「日大医学部の入試」と言えばA方
式入試を指します。
しかし、来年2月の入試からはN方式だけになります。
日本大学医学部の合格最低点を見る時に、A方式の最
低点に目が行きがちですが、N方式の最低点を見てく
ださい。N方式の合格最低点の方が10点ほど高くなっ
ています。