人間の「からだの設計図」とも言われる遺伝情報、
ヒトゲノムについてアメリカ国立ヒトゲノム研究
所などの研究チームが完全な解読に成功した、と
発表しました。
4月1日付の科学誌サイエンスに研究成果を発表
しました。ヒトゲノムは、日米欧など6か国の研
究機関が解読完了を宣言していましたが、ゲノム
を構成する塩基配列30億対のうち、約8パーセン
トについては十分な解読は出来ていませんでした。
ヒトゲノム研究所などの研究チームは、最新技術
を使い、解読が完全には終わっていなかった8パ
ーセントの部分も解読に成功した、とのことです。
医学部受験生や歯学部受験生が、ヒトゲノムの完
全解読について専門的な話が出来る必要はありま
せん。それは、医学部や歯学部に入学後に学ぶも
のです。
ただし、「ヒトゲノムとは何なのか」については高
校生レベルの話は出来るようにしておくといいで
しょう。また、「ヒトゲノム完全解読の意義」に、
ついては「こういったことが期待できるのではない
か」は、言えるようにしておくといいでしょう。
時事通信によれば「遺伝性疾患などの解明が進むと
期待される」としています。読売新聞は「病気との
関係以外にも、人類進化の歴史や細胞分裂の仕組み
など幅広い分野での新発見が期待できる」として
います。
特に国公立医学部の面接では、ヒトゲノムの完全解
読について聞かれそうです。また、昨年の昭和大学
歯学部総合型選抜の小論文では、「ゲノム編集」に
ついて問われています。医学部入試、歯学部入試
の小論文でも扱われそうなテーマです。