私立医学部入試が他の学部に比べ、大変な高倍率に
なっていることは、ご存じだと思います。私立医学
部だけでなく、国公立医学部入試も同じように大変
厳しい状況です。
旺文社が2022年度の国公立大学入試についてまと
めています。様々な分析をしていますが、その中に
「前期日程で高倍率の学部等」というものがあり、
前期日程で倍率の高かった大学・学部・学科のベス
ト20を挙げています。
2022年度国公立大学前期日程で、最も倍率が高か
ったのは、東京芸術大学美術学部の11.5倍でした。
東京芸術大学に続くのは、岐阜大学医学部医学科
の10.4倍です。
これは、名古屋大学医学部医学科が2段階選抜を
復活したことから、「足切り」を恐れた東海地方
の医学部受験生が名古屋大学医学部を回避して、
隣県の岐阜大学医学部に流れたことによる、と
思われます。
前期日程の高倍率ベスト10には、岐阜大医学部
の他に島根大学医学部医学科、愛媛大学医学部
医学科、広島大学医学部医学科、滋賀医科大学
医学部医学科の合計5大学の医学部が入ってい
ます。高倍率ベスト10の5校が医学部医学科
でした。
高倍率ベスト20までを見ると、さらに福井大
学医学部医学科、香川大学医学部医学科、奈良
県立医科大学医学部医学科、長崎大学医学部医
学科、宮崎大学医学部医学科の5校が入ってい
ます。
高倍率ベスト10でも高倍率ベスト20でも、
半数を医学部医学科が占めています。
これを見るだけで、全ての大学入試の中で、
医学部が飛び抜けて難関であることが分かり
ます。
なお、高倍率9位に長崎大学歯学部が入って
います。