2018年2月の東京医科大学一般入試で、受験
した文部科学省の局長の次男に対し加点の「不正」
があったとされる事件の判決がありました。
私立大学支援事業で便宜を図る見返りに、東京医
科大学の入試で次男を合格させてもらったとして
受託収賄罪に問われた元文部科学省の局長に対し
て東京地方裁判所は、懲役2年6か月執行猶予
5年の有罪判決を言い渡しました。
また、贈賄罪に問われた東京医科大学前理事長と
前学長にも有罪判決が言い渡されました。
この判決を受けて毎日新聞が「順天堂大などでも
女性や浪人生の合格基準が現役受験の男性より高
く設定されており、各大学は正当な合否判定がさ
れているかを確認する委員会を設置するなど是正
を迫られた。」とし、さらに「医療現場からは、
働く環境が変わらなければ、大学が女性差別を生
み出す根本は解決しない、との声も上がる」と
報じています。
「入試の段階で男性を多く入学させ、将来の病院
運営を安定させたいという動機が大学側にある」
との大学関係者の声も伝えています。またNPO
法人医療制度研究会の提言として「入試差別も医
師不足に根差しており、国は医師の全体数を増や
すなど労働環境を改善すべきだ」という考えを同
時に伝えています。