昨日、文部科学省の有識者会議「薬学部教育の質
保証専門小委員会」で薬学部の新設と定員増を認
めない案が了承されました。
早ければ、2023年度から薬学部新設の申請などを
認めない定員抑制策が実施されます。
背景にあるのは、将来的に予想される「薬剤師
余り」です。厚生労働省によると、2045年には、
病院や薬局で必要な薬剤師数を10万人程度、上
回ると予想されています。
また、一部の薬学部での教育や学生の質の低下が
懸念されています。
2006年度に薬学部は全国に67でしたが、2021
年度は全国79薬学部となりました。その結果、
私立大学薬学部の3割で、学生数が定員の8割
以下となっています。
さらに、6年ストレートで卒業し薬剤師国家試
験にも合格する学生の割合は、私立大学では、
6割を下回っています。中には、ストレート卒
業、国家試験合格率が18.3%の大学もあります。
こういったことから、文部科学省は薬学部の
定員抑制に動きました。
非常に難関である医学部受験では、他学部を併願
をすることが少なくありません。その場合、同じ
医療系の歯学部、看護学部と並んで薬学部も併願
先とされます。
薬学部の現状を考えると、薬学部を併願する際に
は出願校の選定は慎重である必要がありそうです。