医学部入試

日本政府が全額出資し、私立学校への補助金など
を担当する日本私立学校振興共済事業団が、全国
598校の私立大学についての調査を発表しまし
た。

60ページに及ぶ調査報告が、毎年発表されてい
ます。まず、私立大学が約600校もあることに
驚かれる方も多いのではないでしょうか?

私立大学598校の入学定員は498,019人で、お
よそ50万人が私立大学の入学定員となっていま
す。

これに対して、2022年度の志願者は382万
人、合格者は151万人でした。入学定員の約3
倍の合格者でした。151万人の合格者には、一
人で何校も合格した受験生も含まれていますので
実際の私立大学への入学者は502,199人でした。

入学者は入学定員より多くなっていますので、一見
全ての私立大学が定員を満たしたように思えますが、
そうではありません。

都市部の人気校を中心に、定員を超える入学者がい
る大学もあります。一方で、入学定員を満たすこと
が出来ずに「定員割れ」となった大学もあります。

私立大学598校のうち、定員割れとなった大学は
284校で47.5%もの私立大学が定員割れとなりま
した。ほぼ半数の私立大学が入学定員を満たすこと
が出来ませんでした。

学部系統ごとの入学定員充足率を見てみると、医学
部は100%を超える充足率を長年続けています。し
かし、歯学部は80%程度の入学定員充足率が続いて
います。一部の私立歯学部では、学生募集に苦労し
ていることが分かります。

「学生募集に苦労している」と言っても、歯科医師
国家試験という大きな壁が待ち受けていますので、
受験者全員を合格とし、全員を入学させるわけには
行きません。その結果、「定員割れ」が起きてしまい
ます。

志願倍率を見ると医学部は23.8倍でそれに続くのは
理・工学系の12.5倍、農学系の9.0倍、社会科学系
の8.0倍でした。薬学部は6.7倍、看護を含む保健系
は4.7倍で、医学部が飛び抜けて厳しい学部だという
ことが、ここからも分かります。

私立医学部受験は、私立大学全体の中で別格の厳しさ
です。周到な準備が必要なのは当然です。また、私立
歯学部受験では一部定員割れの大学もありますが、人
気校の入試は甘くありません。しっかりとした準備が
必要です。

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