すでに私立大学の入学者で、一般選抜(一般入試)
からの入学者が41.1%にまで減少していることは
先日、お伝えしました。
私立大学の入学者の、ほぼ6割が学校推薦型選抜、
(推薦入試)、総合型選抜(AO入試)からの入学
者になっています。
これは、私立大学だけの傾向ではなく国立大学、公
立大学でも「推薦・AO」へのシフトが続いています。
朝日新聞と河合塾の共同調査によれば、今後「推薦・
AO」の募集人員を「増やす方向」の私立大学は約
35%、国立大学や公立大学でも約2割の大学が「推
薦・AO」を「増やす方向」とのことです。
東京大学や京都大学でも学校推薦型選抜を実施して
いるように、一般選抜と違う視点で受験者選抜を行
うことは、ますます大学入試で定着していくと思わ
れます。
大学としては「多様な人材の確保」という面だけで
なく「入学者の確保」という消極的な理由もありま
す。
朝日新聞の記事に中国地方の公立大学の話しとして
「私大との競合や、進学先を早く決めたい受験生の
傾向を踏まえて、受験生の早期確保を一部の学科で
検討」とあります。公立大学であっても、入学者確
保を考えなければならない状況です。
大学側の事情に加え、コロナ禍もあり「入試が簡単
で、自宅から通えて、早く合格できる大学に進む『
安・近・短』の傾向が受験生や保護者の中で強まっ
ているようです。
ただ、こういった大学入試全体の流れとは医学部
受験は距離があります。「医学部受験は別物」とい
うことを忘れないで下さい。