大学への進学を希望する受験生の数が、大学の入学
定員より少なくなる「大学全入時代」が、もう始ま
るという分析結果が発表されました。
これは河合塾が発表したもので、「早ければ来年4月
入学生に当てはまるかもしれない」と、河合塾は分
析しています。
2001年度入試では、国立・公立・私立を合わせた
大学入学定員は、53万9770人でした。これに対
し大学志願者は、75万324人でした。入学定員の
1.4倍の志願者がいました。
昨年4月入学者を選抜した2021年度入試では、大
学入学定員は62万3520人になり、2001年度
に比べ8万3750人増加しました。一方、少子化の
影響などで大学志願者は65万8266人で、倍率は
1.05倍にまで下がっていました。
河合塾は、この流れの中で早ければ来年4月入学生で、
大学入学定員と志願者数が一致または志願者数の方が
少なくなるかもしれない、としています。
「大学全入時代」は目の前に迫っていることは間違い
無さそうです。
ただし、これは単純に入学定員と志願者数を比べただ
けの話です。「大学を選ばなければ、志願者全員が大学
進学を果たせる」という話で、「誰もが行きたい大学に
行ける」ということではありません。
「大学全入時代」と言う言葉を聞くと、大学入試が非
常に易しくなったような気がするかもしれませんが、
医学部受験は全く違います。また歯学部受験でも、受
験生の人気の高い大学は、これまでどおり難しいこ
とに変わりはありません。
医学部受験、歯学部受験での合格を目指す皆さんは、
「大学全入時代」と言う言葉に騙されないでくださ
い。