東京大学や京都大学の学生が、優秀な受験生であり
受験の勝利者であることは間違いないでしょう。と
は言え、東大生講師を手放しでオススメはしません。
東大生も京大生も、学生講師はアルバイトで講師を
やっています。「学生講師にとって、講師はアルバ
イトにしか過ぎない」ということがあります。アル
バイトとは言え一生懸命にやる学生もいますが、ど
うしてもアルバイトより優先することが出てきます。
例えば、医学部入試・歯学部入試の時期は学生にと
っても大学の試験時期になります。どうしたって、自
分の勉強を優先してしまうでしょう。プロ講師は仕事
として講師をやっていますので、こういったことは
ありません。
学生ですから、部活や大会、合宿、友人との付き合い、
帰省などアルバイトでの講師が出来ないことはいろい
ろあるでしょう。
そして、私が学生講師の最大の問題点と考えているの
は、「自分の経験しか無い」ということです。東大に
合格出来る人にとっては良かったことでも、それが
「全ての受験生にとっていい」とは限りません。
親切心から「こうやったらいいよ」と言ってくれたこ
とが、生徒にとっては却って良くないことになるかも
しれません。
東大卒の人と話していて「英単語は書いて覚えろと
言うけど、そんなの時間の無駄。見れば覚えられます」
と言われたことがあります。これは、東大に合格出来る
能力を持つ人だから出来ることのように思います。これ
を生徒に言って、生徒が英単語を見て覚えられればいい
のですが、簡単ではないでしょう。
理系の東大生、京大生の多くは物理選択です。彼らは
「生物より物理の方が覚えることが少なくていい」と
言います。それも、「理系で最優秀の人だからこそ」の
言葉です。
東大生の「絶対、物理だよ」という言葉を真に受けて
物理を選択したものの、苦しむ受験生は少なくありま
せん。私立医学部受験、私立歯学部受験での理科の選
択科目は、「自分に向いているのは、どの科目か」を
きちんと考えて選択してください。
プロ講師は、多くの受験生を見てきていますので、
「この生徒にはこのやり方が向く」といったことが
分かっています。
ただ、東大生や京大生を含む学生講師のいい点もあり
ます。生徒と年齢が近いことから、生徒が親しみを持
てること、話しやすいことは学生講師のいい点だと思
います。
また、ごく最近自分が受験した経験を伝えることで生
徒のモチベーションアップにつながるとも思います。
「東大生の先生だから絶対にいい」と手放しでオスス
メはしません。自分が、どういった先生を望むのか、
これを考えて先生・講師を選んでください。