医学部入試

医学部受験独特の制度として、国公立医学部にも
私立医学部にも「地域枠」があります。地域の医
師を確保するための制度ですが、なぜ地域枠を作
らなければならなかったか、分かっていますか?

地域枠で医学部に入学すると、当該自治体から修
学資金の貸与があり、医師国家試験合格後は一般
的に貸与期間の1.5倍、9年間は自治体の指定す
る医療機関や診療科目での勤務をすることになり
ます。

地方の医師不足を解消するために設けられた制度
ですが、なぜ「地方の医師不足」といわれる状況
が発生すると思いますか?

研修医制度が変わったことも、その理由に挙げら
れますが、最も大きい要因は「全国の医学部入学
者の多くが、都市部の中高一貫校出身者」という
ことです。

都市部の中高一貫校は授業進度が早く、高校2年
で高校3年分の学習を終えることも珍しくありま
せん。3年になれば、徹底した受験対策の授業を
行います。

こういった都市部の中高一貫校の現役生や浪人生
が、医学部のある地元の受験生を押しのけ医学部
に入学してきます。彼らは医学部を卒業すると、
育った都市部に戻ります。その結果、「地方の医
師不足」が生じます。こういったことから「地域
枠」は生まれました。

つい先日、「東大理系に現役合格した受験生の
73.1%が高校2年までに、数学Ⅲまでを終えて
いた」という調査結果が公表されました。

医学部受験という面では、公立高校の受験生が都
市部の中高一貫校の受験生に勝つことは簡単では
ないようにも思えます。

では、地方の公立高校の受験生が都市部の中高
一貫校の受験生に勝つことは本当に難しいので
しょうか?

そんなことは、ありません。

網羅的に学習するのではなく、志望する医学部
に合格するために必要なことに絞って学習すれ
ば、遅めの進度も関係ありません。

また、医学部の推薦・AOは試験内容が様々です
から自分に合った試験内容の医学部を受けること
もいいと思います。

動画教材やオンライン個別指導もありますので、
学習面でも情報面でも、「地方の不利」は十分に
乗り越えられます。

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