医学部受験、歯学部受験では、高校の調査書の提出が求められます。調査書には、
高校での科目別の成績が記載されています。この調査書に記載されている3年間
の全科目の成績を平均したものが、「評定平均」になります。
高校によっては10段階で成績を付ける高校もありますが、5段階評価に直して
評定平均は算出されます。
医学部受験、歯学部受験の際に、「評定平均」は合否に影響するのでしょうか?
答えは、「医学部受験、歯学部受験では評定平均は合否に影響しない」です。
「高校の成績は関係ないの?」と疑問に思う方もいると思います。特に、学校
推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)では、「評定平均は重要」と
言われることが多くあります。
「やっぱり、評定平均は大切なんだ」と思われたかもしれません。しかし、
繰り返します。「医学部受験、歯学部受験では、評定平均は合否に影響しない」
です。
医学部や歯学部以外の学部の学校推薦型選抜や総合型選抜では、評定平均は
合否に大きく影響するようですが、医学部と歯学部は違います。それは、卒業後
に医師国家試験、歯科医師国家試験が控えているからです。入学させて「終わり」
とは行かないからです。
評定平均は、高校時代の受験生を表しています。過去の受験生です。医学部、
歯学部にとって重要なのは、「過去」ではなく「現在の受験生であり、入学後の
学習」です。「医学部や歯学部の授業をこなしていけるのか」が大学にとって
重要なことで、それは「現在の受験生」を試す、自校が行う医学部入試、歯学
部入試で計ります。医学部も歯学部も、自分のところで行う試験しか信用して
いません。
「受験資格に、評定平均での制限がある」という声が聞こえて来そうです。確か
に医学部や歯学部の学校推薦型選抜や総合型選抜で、「評定平均4.0以上」の
ような、制限はあります。
これは、「評定平均4.0以上なら高校時代は真面目にやったんだろう」という
ことです。「そういう受験生だけに受けてもらいたい」ということです。
大学関係者からもはっきり「評定平均は見ていない」と聞いていますし、医学
部や歯学部の推薦・AOの合格者たちを見ても「医学部入試や歯学部入試では、
評定平均は合否に関係ない」ことが分かります。
評定平均が悪いからといって医学部受験、歯学部受験を諦める必要はありません。
自信を持って、準備を進めて下さい。
なお、この他にも評定平均が合否に関係しない理由もありますが、それについては
動画をご覧ください。医学部受験と歯学部受験での評定平均の扱いについて詳しく
解説しています。動画は、こちら