最近、「2024年問題」と言う言葉を聞くことが多くなったのではないでしょうか?
長時間労働を緩和するなどの、いわゆる働き方改革関連法案は2019年4月から施行されています。
ただ、長時間労働を緩和するための「時間外労働時間の上限規制」、簡単に言うと「残業規制」の対象から運送・物流業や建設業などに加え、医師も5年間の猶予が与えられました。
その猶予期限が2024年4月となっています。
物流業などの2024年問題では、「物流がマヒしてしまう」という論調が目立ちます。
建設業も、遅れが目立つ大阪万博の建設工事では残業時間の上限規制を特別扱いして欲しいとの声も聞かれました。
物流や建設に比べ、医師の時間外労働時間の上限規制はほとんど報道されていないように感じます。
しかし、これから行われる医学部入試では、小論文や面接で、「医師の時間外労働時間の上限規制」、「医師の残業規制」について、問われることが多くなると思います。
なぜなら、医学部教員にとっては、「自分の問題」だからです。
自分の問題だからこそ、受験生に問うてみたいと考えるでしょう。
現在の医療は、医師の献身的な長時間労働に支えられている面があります。
私は、今年の2月に2週間の入院をしました。
担当医は時間や曜日に関係なく、いつも病棟を見て回っていたと感じました。
このことは患者である私に大きな安心感を与えてくれました。
一方で、「勤務医は家庭で過ごす時間が少なく、そのことが原因で離婚する医師は少なくない」という話も医師から聞きました。診療に加え、研究や教育もやらなければならない医師は、本来の勤務時間内で仕事を終えるのは難しい状況にあります。
しかし、こういった状況を変えるべく、「医師の時間外労働時間の上限規制」が来年の4月から法的に進められます。
医師の残業規制がスムーズに行けばいいのですが、現実はそれほど甘くないようです。
実際の医学部入試の小論文や面接では、「難しい問題だが、どのようにしたらいいと考えるか?」と問われると思います。
医学部を目指す受験生として、「なんのことか分かりません」では合格は遠のくでしょう。
専門的な知識を身に付ける必要はありませんが、「医師の時間外労働時間の上限規制」を進めるうえでの課題、そして課題を乗り越える方法については、受験生レベルで構わないので語れるようにしておきたいところです。
「医師の働き方改革」で検索するといろいろな情報が出て来ます。
それを、サッと見ておくのもいいでしょう。
また、メルオンのサイトでは医学部受験に備えて、受験生はこれだけ知っておいて欲しい、と言う記事を掲載していますので、良ければ参考にしてください。
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