受験生の皆さんは最後の仕上げに忙しいと思いますが、現役生と浪人生では状況が異なります。
浪人生は医学部入試や歯学部入試を経験していますが、現役生は経験していません。
この違いは大きいものです。
現役生の皆さんは入試と言えば、高校入試以来の人が多いでしょう。
中高一貫校の現役生は、中学受験以来となります。
中学受験は小学校6年生の時のことですから、かなり前のことで記憶も印象も薄れているかもしれません。
現役生の中には、「小学校受験以来の受験」という人もいるでしょう。
入試で自分の力を全て出し切るためには、「試験慣れ」も重要な要素になります。
私立医学部、私立歯学部志望の受験生で、共通テストを受ける受験生は、「共通テストは試験慣れのためのステップ」と捉えていいと思います。
私立医学部、私立歯学部の共通テスト利用入試はボーダーライン得点率が非常に高く、合格最低点を超えるのは簡単ではありません。
共通テストで狙っていた得点に届かないと、本番である私立医学部入試、私立歯学部入試の前に意気消沈してしまう恐れがあります。
「試験慣れのためのステップ」くらいに考えておいた方が、リラックスしてかえって力を出せるものです。
共通テストを受けない受験生は、実際の試験で「試験慣れ」をすることは出来ませんが、それでもやっておいて欲しいことがあります。
第一志望校または、最初に受ける大学の試験スケジュール、1日の流れに合わせて過去問を解くことです。
試験開始の時間になったら、最初の科目を実際の試験時間で解いてください。
休憩時間も実際の時間に合わせます。
実際の試験で決められている2科目めの時間になれば、2科目めを解きます。
昼食時間も実際の試験に合わせます。
過去問を解くときに、実際の試験と試験時間は合わせても、全科目を一日の流れの中で解くことはしていないと思います。
実際の試験の一日を経験してみてください。
休憩時間の長さを経験することで、休憩時間の使い方を考えることが出来ます。
一日の疲れも経験することが出来ます。
目薬やティシュなど、用意すべきものも分かります。
もちろん、実際の入試では他の受験生もいますし、試験監督もいます。
さらに、試験会場は初めて行く場所という事もあります。
確かに自分で試験の1日を経験しても実際の入試とは違いますが、それでも試験の1日を自分なりに経験しておくことをお勧めします。
入試当日の1日の流れを経験しておくのか、試験当日が全くの初体験とするのか、それぞれの考えで構いませんが、1日の流れを経験しておけば多少なりとも落ち着いて入試に取り組めると思います。