私立医学部入試は現在行われている前期・1期入試に加え、大学によっては後期・2期入試も実施します。
医学部受験生の皆さんの中には、「後期・2期は難しすぎて、受ける気がしない」という人もいるようです。
確かに私立医学部後期・2期入試の募集人員は少なく、例えば関西医科大学の一般選抜後期入試の募集人員は共通テスト利用入試後期と「合わせて5名」です。
近畿大学医学部一般選抜後期、久留米大学医学部一般選抜後期の募集人員は5名です。
昨年の関西医科大学医学部一般選抜後期では正規合格者は3名で、共通テスト利用入試後期の正規合格者も3名でした。
昨年の関西医科大学医学部一般選抜後期には468名が志願していますので、正規合格の3名で割ると志願者156人に1人の合格者となります。
昨年の久留米大学医学部一般後期は609名の志願者に対して正規合格者は5名で、倍率は121.8倍になります。
これは、後期・2期入試でも募集人員の少ない医学部の例ではありますが、他の医学部後期・2期入試の募集人員も少なくなります。
聖マリアンナ医科大学一般選抜後期の募集人員は10名ですが、昨年は1184名が志願していて、志願倍率は118.4倍でした。
この募集人員の少なさと志願者の多さに怖気づく受験生もいるようですが、私は生徒たちにいつもこう言っています。
「自分より成績の良くない受験生は1万人いても100万人いても関係ない。自分より成績のいい受験生が何人いるかが重要」と言っています。
私立医学部の合否は「成績順に上位何位までが合格」となります。
自分より下に何人いようと関係なく、自分より上位に何人いるかで合否が決まります。
このことを改めて認識してください。
私立医学部入試では、前期・1期で合格通知を手にした受験生は後期・2期入試を受けることはしません。
仮に出願したとしても、集中力は途切れています。
私立医学部入試の後期・2期入試は、前期・1期で合格通知を受け取った成績上位層のいない戦いになります。
いたとしても、本気にはなれません。
苦しかった受験勉強からの解放感は、大きいものがあります。
私立医学部一般選抜後期・2期入試は確かに「倍率」を見ると「受かる気がしない」かもしれません。
しかし成績上位層のいない、似たような学力の受験生が集中する戦いになりますのでチャンスは十分にあると考えてください。
私立医学部一般選抜は、1年に一度のチャンスです。
後期・2期入試の終わる、最後まで粘って下さい。