奈良県立医科大学は、名前のとおり公立大学です。
その奈良県立医科大学医学部医学科の一般前期の募集人員は22名ですが、昨日3月5日に発表のあった一般前期の合格者は募集人員の22名を10名下回る12名でした。
この結果、一般前期で「定員割れ」となってしまいました。
医学部医学科で定員割れ、しかも公立大学医学部入試での「定員割れ」には驚かされました。
奈良県立医科大学医学部医学科の一般前期入試では、募集人員22名に対し57名が志願していました。
しかし、合格者は募集人員より10名少ない12名でした。
恐らく志願した57名の、ほとんどの受験生は実際に受験したと思われますので、合格者を募集人員と同じ22名にすることは可能だったと思います。
それでも奈良県立医科大学は、12名しか合格としませんでした。
奈良県立医科大学医学部医学科の一般前期入試は共通テストを受験した後、奈良県立医科大学の2次試験(個別試験)を受けます。
他の国公立医学部医学科の入試と、変わりはありません。
ただ、奈良県立医科大学では今年から医学部医学科の2次試験の内容を変更しました。
昨年までは他の国公立医学部と同じように2次試験で学力試験を課していましたが、今年から学力試験を廃止し、小論文と面接のみにしました。
勝手な想像ですが、もともと学力に自信を持てない受験生が「2次試験で学力試験が無いなら出すだけ出してみよう」と奈良県立医科大学に出願したケースが多かったのではないかと思います。
実質的に「記念受験」と考えていた受験生もいたかもしれません。
2次試験の試験内容を変更した大学側の意図とは違った結果になったと思われます。
公立大学ですから、「成績順に募集人員と同じ数の受験生を合格させるべき」という考えもあるかもしれませんが、奈良県立医科大学はそうはしませんでした。
奈良県立医科大学医学部医学科前期入試は、900点満点の共通テストと配点100点の小論文となり、面接には配点は付いていません。
合否判定について「大学入学共通テスト及び本学が実施する個別学力検査等の成績、調査書を総合的に判定して合否を決定します」と入試要項に書かれています。
また、「面接の配点はありませんが、面接の結果、アドミッション・ポリシーに照らして適性を欠くと判断された場合は、大学入学共通テスト、小論文試験の成績にかかわらず不合格とします」とも書かれています。
いずれにしても、一般選抜前期入試で欠員が出てしまいましたので募集人員10名で「欠員補充第2次募集」を行うことになりました。
出願受け付けは3月28日(木)からとなっており、学部によらず国公立大学で合格をつかめなかった受験生が対象になります。
共通テストを受けていれば、私立医学部専願のつもりだった受験生も対象となります。
一般的に大学入試は3月31日までにすべての結果が出ているはずですが、「出願締め切りはいつで、いつ試験を行い、いつ合格発表があるのか」については、「3月中旬にホームページで公表する」とされています。
相当タイトなスケジュールであることは間違いありませんが、共通テストを受験した医学部受験生は奈良県立医科大学の今後の発表に注目してください。