何年も浪人を続けていれば、少しずつでも学力が伸び、飛び抜けて難しい医学部入試でも合格出来ると思うかもしれませんが、なかなかそうなりません。
何年浪人しても医学部に合格出来ない人も、これが出来れば医学部に合格出来ます。
今日は、そういった話です。
さて、何浪目から「多浪生」と呼ばれるようになるのでしょうか?
特に決まりはありませんが、一般的には3浪目から多浪生と言われます。
昨年、オンライン個別指導メルオンから35歳の生徒が医学部に合格しました。
今年は、30代の受験生3人が医学部に合格しました。
今年医学部に合格した3人のうちの一人、高卒認定から30歳を越えてからの合格者は先日、ご紹介しました。
残る2人のうちの一人は6浪まで頑張ったのですが、医学部には合格出来ず他学部に進学しました。
しかし、卒業を待たずに医学部に再チャレンジし、そこから数年頑張っての医学部合格でした。
最後の一人は、他学部に進学することなく、紆余曲折はあったものの頑張り続けての医学部合格です。
長く医学部受験を続けてきて、ついに合格をつかみ取った受験生を指導して来て多浪生が医学部合格に必要なものが見えてきます。
長く医学部受験を続けている受験生が、なかなか合格に手が届かない最大の理由が、「先が見えてしまう」です。
医学部受験を長く続けていると10月くらいに模試の結果を見て「これでは今年も無理だ」と思ってしまいがちです。
多浪生は受験では成功体験がなく、毎年上手く行かない結果ばかり重ねてきています。
こういう状況では、なかなか自分に自信を持つことは難しいでしょう。
ですから、ちょっとしたことで「今年も無理」と思いがちです。
「1年を通して受験勉強が順調に進む」という事は、まずないでしょう。
いわゆる「スランプ」があったり、やる気の出ないこともあるでしょう。
多浪生は、医学部受験では毎年、成功を体験することなく痛い思いばかりしてきていますので、ちょっとしたことで気持ちが落ちてしまいがちです。
10月、11月にこうなると立て直すのは難しくなります。
これが、けして勉強していないわけではない多浪生が、なかなか医学部合格にたどり着けない一番の理由です。
医学部受験を何年もやってくると、自分では「先が見える」気になります。
本当に見えているわけではなく、「見える気」がするだけですが弱気になると、まだまだチャンスは十分にあっても、「今年もダメだ」と先が見えたように思ってしまうようです。
ですから、多浪生が医学部に合格するためには「途中であきらめない」ことが重要です。
「諦めさせない」ことは、実は指導者の役割です。
繊細な受験生と、しっかりとした信頼関係を築き豊富な経験を基に指導者が受験生をしっかり支えることが出来れば、医学部合格は手が届きます。
高校の先生でも塾や予備校の先生やスタッフでも、場合によっては家族や友人、先輩であっても、自分が信頼出来る人に支えてもらうことが出来れば医学部合格は現実的なものとなるでしょう。
人から支えられなくても、諦めそうになった時や弱気になった時に、自分で気持ちを立て直すことが出来れば医学部には合格出来ます。
多浪生と言われる受験生の皆さんは、ぜひ覚えておいて下さい。
そして、諦めそうになった時に思い出して、自分の気持ちを立て直してください。
「諦めない」これが出来れば医学部に合格出来ます。