「1年間、自分でもよく頑張ったと思う」ものの「成績は伸びず、合格という結果も出せなかった」、という受験生もいるでしょう。
そんな受験生の皆さんに考えてもらいたいことがあります。
「医学部受験、歯学部受験に向けて、これまでと同じやり方でいいのか?」です。
医学部受験、歯学部受験に向かって努力する受験生の皆さん、その努力の方向は間違っていませんか?
小学校の時から塾に通い、中高一貫校で揉まれてきた人や、中学での成績は良く高校では地元でも有数の高校に進学した人などは、自分の勉強スタイルが出来上がっていることが多くなります。
しかし、その自分の勉強スタイルが成績の伸びを邪魔しているかもしれません。
「とにかく難しい問題を解きたがる」、「難問を、たっぷり時間を掛けて解く」こういった勉強スタイルの受験生は少なくありません。
難問に取り組んでいると、「勉強した気になる」のでしょう。
しかし、難問に取り組む前にやることはありませんか?
実際の医学部入試、歯学部入試で合格するために大切なことは、「他の受験生が解いてくる問題は、自分も絶対に解く」で、「他の人が解けない問題を解けるようにする」ではありません。
もちろん、他の受験生が解けない問題が解ければいいのは間違いありません。
しかし、そういった問題を解いたとしても、他の受験生が解いてくる問題を落としていては意味がありません。
大変な難問を解けるようにするのと、多くの受験生が解ける問題を解けるようにするのと、どちらの方がやりやすいでしょう?
誰が考えても、「皆が解ける問題を自分も解けるようにする」です。
こちらの方が時間もかかりません。
「自分は、典型問題をやるような学力レベルではない」と考えて、難しい問題に取り組んでいるのかもしれませんが、受験勉強は志望校に合格するためにやっているはずです。
「志望校の入試で、確実に合格点を取る」ためには、自分はどういった勉強をすればいいのか、をもう一度考えてみてください。
「満点ではなく、合格点」を取るための勉強です。
ざっくり言うと医学部入試、歯学部入試で「7割を取るための勉強」です。
「何回やっても7割は確実に取れる」が目標です。
繰り返します、「何回やっても確実に」です。
また、こういう受験生もいるでしょう。
先生の説明を聞いて、「分かった」で終わらせる。
医学部入試も歯学部入試も、自分の手で解かなければなりません。
「自分の手で解けるようにする」までが勉強です。
先に進むことばかりに気持ちが行ってしまい、「やったはずなのに解けない」ことになる受験生も多くいます。
「そんなこと、もう何回もやったからやりたくない」と思うかもしれませんが、本当に自分のものになっているかの確認は、必要なことです。
これまでの自分の勉強スタイルで「本当にいいのか?」この時期に振り返ってみてください。
もう1点、「その選択科目でいいのか?」も考えてみてください。
医学部志望者で、「医学部を目指すのなら物理」という雰囲気に乗せられて、なんとなく物理を選択して、そのことが原因で医学部合格に手が届かない受験生もいます。
「物理は覚えることが少なく、やりやすい」という人もいます。
しかし、覚えることが得意な人にとってはどうでしょう?
医学部は理系とは言え受験生の中には、「理屈を積み重ねていくことより、覚えることの方が得意」な人もいます。
こういった人が、なんとなく物理を選択していると非常に苦労します。
「やってもやっても、伸びない」ことにもなりがちです。
物理が足を引っ張るだけでなく、医学部受験そのものに自信を持てなかったりします。
歯学部受験では、化学選択の人も生物選択の人もいます。
「自分は化学の方がいい」、「生物が自分には合っている」、自信を持ってそう言えるか、一度考えてみるのもいいでしょう。
医学部受験でも歯学部受験でも、「選択科目を変える」ことで、結果も変わってくるかもしれません。