医学部入試

 

医学部受験も歯学部受験も受験生が一生懸命なだけでなく、親も子供の医学部合格、歯学部合格に向けて力が入る家庭は少なくありません。

むしろ、「受験生本人より親の方が熱心」というケースも珍しくありません。

 

「受験生も親も医学部受験、歯学部受験に向けて熱心」なのはいいのですが、熱心さのあまり親子の関係がギクシャクしてしまうこともあります。

 

親と子供の関係がギクシャクしてしまう原因は様々ですが、多くみられるのが、「親が大学受験をした時と現在の大学受験状況は大きく変わっている」という点です。

親世代が大学受験をした30年まえの高校卒業者は175万人でしたが、2023年度の高校卒業者は96万人でした。

高校卒業生全員が大学受験をするわけではありませんが、高校卒業者数は30年前に比べ、76万人も減っています。

現在は、大学の入学定員と大学志願者数が一致する「大学全入時代」と言われるような状況です。

 

これだけ大学受験を取り巻く環境が大きく変わっています。

親世代の受験時の感覚と現在の受験生の感覚に差があっても不思議ではありません。

 

最近は医学部入試、歯学部入試を含めて大学入試全体として学校推薦型選抜(推薦入試)、総合型選抜(AO入試)での入学者が増えています。

私立大学だけでなく、国公立大学も同じように推薦入試、AO入試での入学者が増えています。

一般選抜(一般入試)しか考えなかった親世代の感覚とは、かなり異なります。

 

受験生本人が医学部や歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)を考えている場合、親が学校推薦型選抜や総合型選抜について十分な理解がないと、親子の考えが割れてしまう恐れがあります。

 

親としては「余計なものに手を出さずに、入試本番である一般入試に向けて着実に準備を進めろ」と言いたくなるかもしれません。

一方で受験生本人は「せっかくのチャンスなんだから、一般選抜の前に推薦・AOを受けたい」と考えているかもしれません。

 

これでは医学部受験、歯学部受験をめぐって親子の関係がギクシャクしてしまうかもしれません。

 

受験生を持つ親の心掛けとして「現在の受験状況をきちんと理解する」ことを、ぜひ心掛けてください。