昨日は、「医学部や歯学部の推薦・AOの受験校をそろそろ決めよう」という内容でしたが、今日は「具体的にどうやって受験校を決めるのか」という話です。
私立医学部や私立歯学部の学校推薦型選抜（推薦入試）や総合型選抜（AO入試）の試験内容は、大学によって様々です。
自分に合った試験内容の大学を受験することで医学部受験、歯学部受験で合格のチャンスは大きく広がります。
医学部受験、歯学部受験に備える受験生の中には、「東京医科大学の推薦を受ける」、
「金沢医科大学AO入試を受ける」、「東京歯科大学推薦入試を受ける」、「昭和大学歯学部AO入試を受ける」などと、既に受験校を決めている受験生もいるでしょう。
そういった受験生の皆さんも「なぜ、この大学なのか？」、「この大学で本当にいいのか？」をもう一度確認するといいでしょう。
医学部受験、歯学部受験の最終的な目標は「医師免許（歯科医師免許）を取得して医師（歯科医師）として、世の中に貢献する」ことでしょう。
医学部や歯学部に入学するのは、入口にしか過ぎません。
現在の医師国家試験は合格率も高く、受験生の皆さんもそれほど国家試験合格率を気にすることは無いと思います。
一方で歯科医師国家試験の合格率は国公立歯学部を含めて、「心配いらない」という状況とは言えません。
歯学部受験を考える際に歯科医師国家試験合格率は気になると思いますが、医師国家試験を含めて「国家試験の合格率は操作しようと思えば操作できる」ということがありますので、国家試験合格率を見る際には細かいところまで見るようにしてください。
「国家試験合格率１００％」と謳っていても、その中身まで確認することをおススメします。
歯学部受験を考えている受験生の皆さんは、メルオンサイトの推薦対策ページの昭和大学歯学部推薦入試のガイダンスをご覧いただくといいと思います。
「こういうことか」と思っていただけると思います。
歯学部受験を考えている受験生の皆さんは「歯科医師国家試験の合格率が悪いから、この大学はダメだ」と思うこともあるかもしれませんが、どの大学歯学部でもストレートで歯科医師国家試験に合格する学生は、半数以上います。
歯学部は入学試験での頑張りも必要ですが、歯学部入学後の頑張りこそが大切です。そのことも忘れないでください。
医学部入試でも歯学部入試でも、受験校を考える際に「医学部の偏差値ランキング」、「歯学部の偏差値ランキング」は当てになりません。
「医学部の偏差値」も「歯学部の偏差値」も一般選抜（一般入試）の受験者データから算出されています。
ですから、学校推薦型選抜や総合型選抜の偏差値ではありません。
このことは頭の隅に置いておいてください。
一般的に、「偏差値」の高い大学は、推薦入試やAO入試の難易度も高い傾向にはありますが、あくまで参考程度に考えてください。
一般選抜と全く異なる試験内容であれば、特に「偏差値」は当てになりません。
受験生の皆さんが受験校を決める際に見るべき点は、「受験資格・受験要件」、「試験内容」、「試験結果」の３つです。
受験資格・受験要件を自分は満たしているのか、ここでまず確認すべきは「専願か併願可なのか」です。
受験資格には「合格した場合必ず入学する者」と入っている場合が多くあります。
医学部総合型選抜では、東海大学医学部「希望の星育成」が専願ではなく、一般選抜で志望順位の高い医学部に合格すれば、東海大学医学部の入学を辞退して志望順位の高い大学へ進学することが出来ます。
大阪歯科大学の推薦入試も専願ではなく、メルオンの生徒でも大阪歯科大学の推薦入試と東京歯科大学の推薦入試の両方に合格して、大阪歯科大学の入学は辞退して東京歯科大学に進学した生徒がいます。
金沢医科大学AO入試では受験要件として「卒業後５年間は金沢医科大学病院などで研修」を義務付けています。
それぞれの試験内容も非常に重要です。
東京女子医科大学の学校推薦型選抜では英語も数学も理科も課されません。
東邦大学医学部総合型選抜でも英語、数学、理科の試験はありません。
日本歯科大学生命歯学部の学力試験は英語小テストだけです。
昭和大学歯学部AO入試では英語も数学も理科もありません。
医学部や歯学部の推薦入試では学力試験をしっかり行う大学もありますので、「自分は学力勝負がいいのか、学力勝負は避けた方がいいのか」を考えてください。
最後に試験結果もぜひ確認してください。
昨年の試験結果はもちろん、過去３年分は試験結果を確認するようにしてください。
特に、合格者数を見てください。
近畿大学医学部推薦入試や大阪歯科大学推薦入試のように、募集人員をかなり超えて合格者を出す大学もあります。
医学部や歯学部の学校推薦型選抜、総合型選抜は受験できる人が限られたチャンスの大きい医学部入試、歯学部入試です。
周到な準備でいち早く医学部進学、歯学部進学を決めてください。
