医学部入試

 

     目 次

・帝京大学医学部で新たに総合型選抜を実施

・帝京大学医学部総合型選抜の試験内容

・帝京大学医学部総合型選抜の募集対象者に怖気づくな

・東海大学医学部でも総合型選抜を実施

・帝京大学と東海大学の医学部総合型選抜、どっちを受ける?

 

・帝京大学医学部で新たに総合型選抜を実施

 

帝京大学医学部では新しい医学部入試として、総合型選抜を行います。

帝京大学医学部が総合型選抜を新たに行う意図、具体的な試験内容などを医学部のある、帝京大学板橋キャンパスにお伺いして聞いて来ました。

 

帝京大学医学部のアドミッションポリシーには、求める人材の5つの要件が書かれています。

 

1,医学部を学ぶ上で必要な基礎学力を有している。

2,高い倫理観と奉仕の心を備えている

3,協調性とコミュニケーション能力を有している

4,自立した学習態度、問題解決能力を有している

5,医学に対する強い熱意・関心・意欲を有している

 

とあります。

 

これまでの帝京大学医学部入試は一般選抜も学校推薦型選抜も、学力試験をしっかり行う学力重視の医学部入試でした。

そこで今回、「学力はもちろんだが受験生が持つ学力以外の面も評価して入学者を選抜することで、医学部を多様な人材が学ぶ場としたい」、との考えがあったことから総合型選抜を実施することになったようです。

 

私の予想ですが、上記アドミッションポリシーの3,4,5が重視されるのではないかと思います。

1、については共通テストの受験が義務付けられていますので2次試験の共通テストで計られるでしょう。

 

帝京大学医学部の総合型選抜の出願資格は、「現役または1浪」で「心身ともに健康であり、実習を含む6年間の医学教育に適応出来る者」となっています。

帝京大学医学部の学校推薦型選抜の出願資格は、「現役」、「評定平均4.0以上」、「合格した場合、入学を確約出来る者」ですので、出願資格は学校推薦型選抜に比べかなり緩やかになっています。

1浪生も受験可能ですし、評定平均での制限もありません。

しかも専願制でないため、帝京大学医学部の総合型選抜に合格して入学手続きを済ませた後でも志望順位の高い、他の医学部を受験することが出来ます。

 

医学部志望の受験生で、「帝京大学医学部への進学もアリ」と考えているのであれば、帝京大学医学部総合型選抜の受験を検討していいと思います。

 

・帝京大学医学部総合型選抜の試験内容

 

募集人員は10名で、新たに総合型選抜を実施することで帝京大学医学部一般選抜の募集人員は10名減となります。

試験は1次試験と2次試験に分かれていて、2次試験は先ほど触れたように4科目の共通テストになります。

1次試験は、10月19日(土)に板橋キャンパスで実施されます。

試験内容は、試験時間30分の論述課題、試験時間110分のグループディスカッション、教員2名による10分程度の個人面接となります。

調査書と活動報告書は個人面接の際の参考資料として使われます。

 

試験時間30分の論述課題ですが、「出題されたテーマについて、自分自身の考えを簡潔に書く」となっています。

同じ帝京大学医学部の学校推薦型選抜では、試験時間90分で「小論文」が行われ「出題されたテーマについて、キーワードをすべて使って、自分自身の考えを1000字以内で書く」となっています。

「論述課題」と「小論文」と、名称は異なりますが「試験時間が違う」、「決められたキーワードを使って書くのか」の違いで、「出題されたテーマについて、自分自身の考えを書く」という基本的な考えは同じだと考えていいと思います。

 

・帝京大学医学部総合型選抜の募集対象者に怖気づくな

 

 

帝京大学医学部の総合型選抜には出願条件とは別に、「募集対象者」が示されています。

 

A,  本学の教育方針に沿って創造的・積極的に医学を学び、医師の資格のみならず、医学の発展を通じて社会全体に貢献することを希望する者

B、 他の学術分野での活動実績を持ち、総合大学の特性を活かした他学部・領域との連携による、実学としての医療技術や医療制度の進歩に高い関心を持つ者

C、 国際性の向上に求められる、語学やデジタル技術を含めたコミュニケーションスキルに関する卓越した実績を有し、国際交流に高い関心を持つ者

D、 社会奉仕活動、スポーツ、芸術分野などの社会的、文化的領域における活動実績が高く評価され、その領域で指導的な役割を果たしている者

 

の、4つが募集対象者として挙げられています。

 

これを見ると尻込みをしてしまう受験生もいるかもしれませんが、高校生や1浪生でBやC、Dを満たす受験生は、いないと思います。

Aなら、「自分はそういった意思を持っている」で十分です。

怖気づくことなく、帝京大学医学部総合型選抜に挑戦してください。

 

グループディスカッションは、「何人の受験生を一つのグループにするのか」、「どういったディスカッションをさせるのか」、「論述課題の字数をどうするか」、「どういったテーマを与えるか」等については、今のところ決まっていない、とのことでした。

 

・東海大学医学部でも総合型選抜を実施

 

私立医学部で総合型選抜を行っている大学は他にもあります。

東海大学医学部でも総合型選抜「希望の星育成」を行っています。

この「希望の星育成」の試験内容は「小論文」、「オブザベーション評価」、「面接」そして共通テストです。

オブザベーション評価は、グループディスカッションですので「帝京大学医学部の総合型選抜と試験内容が同じ」と言ってもいいでしょう。

しかも、1次試験の試験日が10月19日(土)と全く同じ日です。

2次試験はどちらも共通テスト4科目となります。

 

帝京大学の方に「東海大学医学部と同じ試験日、同じ試験内容は、あえてですか?」とお聞きしましたが、「上(学長・副学長)が決めたことだから」とはっきりした返答はいただけませんでした。

 

・帝京大学と東海大学の医学部総合型選抜、どっちを受ける?

 

では、医学部を目指す受験生が東海大学医学部と帝京大学医学部の総合型選抜で、どちらを受けるか迷った場合、どう考えるといいのでしょうか?

 

私は、「オブザベーション評価の練習をしっかり出来るなら東海大学医学部、オブザベーション評価の練習が出来ない受験生は帝京大学医学部総合型選抜」と考えています。

 

東海大学医学部の「希望の星育成」は、なんと言ってもオブザベーション評価が合否を分けます。

「オブザベーション評価ってなに?」という状態の受験生と、オブザベーション評価の練習を本番同様に行った受験生とでは、どうしても差がつくでしょう。

帝京大学医学部の総合型選抜は今年が初めてですから、どの受験生も条件は大きく違わないと思います。

もちろん、私などが帝京大学医学部からグループディスカッションの具体的な内容を聞けるかもしれませんが、一般の受験生には難しいことだと思います。

総合型選抜の準備が難しいなら、出たとこ勝負になってしまうかもしれませんが、帝京大学医学部総合型選抜の方が合格のチャンスはあると思います。

 

なお、オンライン個別指導メルオンでは東海大学医学部「希望の星育成」対策講座を行います。

主に、オブザベーション評価の練習を行います。

昨年は合格率50%でした。

 

また、帝京大学医学部総合型選抜の詳しい情報が入手できましたら、このブログでお伝えいたします。

また、グループディスカッションの「コツ」は分かっていますので、お聞きになりたい方は、このブログの問い合わせから、ご連絡ください。

一口で言うと、「話すより聞くこと」です。