東京女子医科大学が揺れています。
様々な疑惑を受けて、山上英明弁護士を委員長とする第三者委員会が設置され、2日に第三者委員会の調査報告者が公表され、昨日5日には教職員向けに第三者委員会の説明会が開催されました。
昨日の第三者委員会の説明会では、「丸義朗学長が辞任する意向を示した」、とのことです。
岩本絹子理事長も「辞任は避けられない」と報じられています。
既に3月には警察による家宅捜査も行われていて、東京女子医科大学は大きくイメージを損ねています。
こういった状況の中、東京女子医科大学医学部の入試はどうなるのでしょうか?
志願者は大きく減るのでしょうか?
私は、「東京女子医科大学医学部入試は、大きな影響を行けない」と考えています。
女性医師育成の100年を超える伝統は、揺るぎないものです。
女子だけの医学部で、学内にはお手本となる女性医師が多くいます。
メンターと呼ばれる存在で、他大学医学部に比べ圧倒的に多数です。
さらに卒業後は、女性医師の強固なネットワークの一員となることが出来ます。
女性が医師を続けることが簡単ではない中、多くの仲間と支えあうことが出来ます。
こういった環境は唯一、東京女子医科大学にしかありません。
東京女子医科大学を卒業された女性医師のお子さんで、医学部を志望する受験生も多く、志望校に東京女子医科大学医学部も入っているでしょう。
今春の東京女子医科大学医学部一般選抜は募集人員約67名に対し959名が志願して志願倍率は14.3倍でした。
正規合格者は募集人員を32名超える99名で、繰り上げ合格者は5名でした。
「繰り上げ5名と非常に少ないのは、他の医学部に受けった合格者が少ないから」という考えの予備校関係者もいるようですが、そういう面もあるかもしれませんが、「女子医第一志望」という受験生が多いことも繰り上げ合格の少なさにつながっていると思います。
確かに東京女子医科大学医学部の学費は高いのですが、どこにも無い特徴を持った医学部で、医師となってからも心強い多くの仲間と支えあうことが出来ますから「女子医がいい」という強固な人気を感じます。
また、今回の一連の「疑惑」は経営陣に向けられたもので、医学部の教育とは関係の無いものです。
私は、このように考えていますので東京女子医科大学医学部の入試は、学校推薦型選抜も一般選抜もマイナスイメージの影響は限定的だと考えています。