平日の朝8時から毎日放送されているモーニングショーで、今朝は東京女子医科大学について取り上げていました。
番組の中で最もメインとなる「パネルコーナー」で東京女子医科大学が扱われていました。
先日の学校法人東京女子医科大学臨時理事会で、岩本絹子理事長(当時)が解任されたことを受けての放送でした。
この番組では司会者の他に、3人のコメンテーターがいてそれぞれが感想や自分の考えを述べます。
さらに、その日のテーマに合わせて、取り上げるテーマに詳しい専門家が解説者として参加します。
オリンピック期間は、それぞれの競技の元選手などが解説者として出ていました。
東京女子医科大学を取り上げた今日のテレビを見てまず思ったのが「東京女子医科大学は、社会的な関心を集める名の通った大学なのだ」ということです。
医学部を持つ大学でも特に単科大学の中には、全国的には知名度がそれほど高くない大学もあります。
東京女子医科大学は医学部と看護学部の2学部だけの大学ですが、世間の関心を集める存在感を持つ大学だと改めて感じました。
これは、先人が築いてきた120年の伝統と附属病院の医師達のこれまでの頑張りにあると思います。
残念だったのは、解説者として呼ばれた「大学ジャーナリスト」の方でした。
大学ジャーナリストという肩書ですから、大学全体のことは話せると思うのですが、私立医学部についてはあまり詳しくないように感じました。
番組を見ていた、医学部受験を目指して頑張っている受験生や親御さんは、物足りなさを感じたのではないでしょうか?
最も「これは何とかならないのか」と思ったのは、「推薦入試、寄付金で加点」という部分です。
これだと、「東京女子医科大学医学部の推薦入試で寄付金によって加点があった」、と受け取られかねない、と感じました。
医学部受験に詳しい人なら、誰もが「誤解されないようにして欲しい」と思ったと思います。
昨年まで、東京女子医科大学医学部推薦入試には「至誠と愛」という枠があって、卒業生の組織「至誠会」の推薦を受けた受験生だけが出願出来る医学部入試でした。
至誠会として、どの受験生を東京女子医科大学医学部に推薦するかを決める際に、寄付金の有無、寄付金の額も判断の材料の一つとなっていました。
医学部の推薦入試において大学が寄付金を考慮していた、というのとは違うのでここは明確にしてほしかったと思いました。
大学とは別組織の同窓会での話です。
ちなみに、「至誠と愛」推薦は今年から「卒業生子女」推薦となり、至誠会の推薦は不要になりました。
今朝の番組では、コメンテーターや司会者からの質問に対して解説者の答えは、もどかしさを感じるものでした。
卒業生の子供限定の医学部入試として、東邦大学医学部の同窓子女入試、金沢医科大学の卒業生子女入試などがあります。
また、出願資格が「圭陵会正会員(本学の職員および志願者の2親等以内を除く)の推薦を得た者」(圭稜会は岩手医科大学の同窓会)となっている岩手医科大学医学部総合型選抜もあります。
こういった医学部入試にも触れて欲しかったのですが、解説者の方はご存じないように感じました。
今日の「大学の専門家」とされる解説者の方の話を聞いていて、「やはり私立医学部は他学部とは別の、特別な学部なんだな」と感じました。