医学部入試

私立大学に対する国の補助金査定などを行っている文部科学省関連団体の「日本私立学校振興・共済事業団」が「2024年度 私立大学・短期大学等入学志願動向」を本日、発表しました。

 

この調査結果は、調査対象の私立大学608校のうち、598校からの回答をまとめたものです。

 

この調査結果を見ると、私立大学598校のうち354校が、入学定員充足率100%を下回りました。

私立大学598校のうち、59.2%もの大学が「定員割れ」、ということです。

私立大学の厳しい現状が見えてきます。

 

地域別、規模別の調査結果もあり、それを見ると「地方の規模の小さい大学」が厳しいようです。

最近でも、千葉県銚子市の千葉科学大学について、運営する学校法人加計学園から公立大学化を要請され、銚子市が苦慮していることが話題になりました。

学校法人加計学園は数年前に四国に獣医学部を開設することでも話題になりました。

 

銚子市は千葉科学大学の開設に当たっては、市有地を無償貸与すると同時に建設費77億5千万円を補助しています。

若い人が集まることで地域の活性化を図る意図からです。

この千葉科学大学も定員割れとなって大学の継続が困難な状況となっています。

 

この調査では、「学部系統別の動向」も示されています。

私立大学の「医学」の志願倍率は26.81倍で、定員充足率も100.42%と100%を超えています。

この志願倍率を見ると、医学部受験の飛びぬけた厳しさが分かります。

 

「歯学」の志願倍率は4.00倍で、定員充足率は76.44%となっています。

私立歯学部の一部の大学では、定員割れとなっています。

ただ、志願倍率を見ても分かるように、定員割れの大学でも「受験者全員合格」とはしていません。

「歯学部の勉強について行けない」、「歯科医師国家試験に合格出来ない」と思われる

受験生は不合格としています。

 

受験者全員合格にして場合、歯学部の留年が増えることと歯科医師国家試験合格率が低迷することが予想されますので、そうはしません。

歯学部受験を考えている受験生の皆さんは、歯学部受験を甘く考えてはいけません。