医学部入試

女子医推薦の合否を分けるのは、思考力試験ではありません!!

 

目 次

1,東京女子医科大学推薦入試の募集人員は約38名に増員

2,東京女子医科大学推薦入試の選抜方法

3,「医学部入試は自校の入学者を決める試験」ということを忘れてはいけない

4,東京女子医科大学推薦入試の合否を分けるのは、小グループ討論

5,志望理由書と自己評価書は評価の対象外

 

 

1,東京女子医科大学推薦入試の募集人員は約38名に増員

 

東京女子医科大学が医学部学校推薦型選抜の入試要項を発表しました。

東京女子医科大学のホームページには、推薦入試の入試要項について、「8月1日公表」とあったのですが、1日には公表されず、「近日公表」に変わっていました。

 

急な予定変更でしたので、「何か大きな変更があるのか?」と思っていました。

昨日、公表された医学部学校推薦型選抜の入試要項を見ると学校推薦型選抜の募集人員が「約38名」となっていました。

医学部の学校推薦型選抜で、募集人員がこれほど多い大学はありません。

 

ちなみに東京女子医科大学医学部一般選抜(一般入試)の募集人員は「約72名」で、推薦と合わせて約110名の募集です。

医学部入試全てでの募集人員のうち、学校推薦型選抜で30%以上を募集します。

 

私立医学部推薦入試では福岡大学医学部A方式推薦で23名以内、東京医科大学の一般公募で20名以内、といった募集人員の大学はありますが40名近い募集人員はなかなかありません。

 

唯一、北里大学医学部の指定校推薦の募集人員が35名で東京女子医科大学医学部と同じくらいの募集人員となっています。

ただ、北里大学医学部の学校推薦型選抜(推薦入試)は指定校制ですので、どこの高校からも受けることが出来るわけではありません。

 

その点、東京女子医科大学医学部の学校推薦型選抜は公募制推薦ですので、出願資格を満たす現役または1浪の女子であれば、どの高校からでも受けることが出来ます。

 

2,東京女子医科大学推薦入試の選抜方法

 

東京女子医科大学医学部推薦入試の「選抜方法」について入試要項には、「提出された全ての書類および思考力試験、小論文、受験生による小グループ討論、面接試験の成績を総合し、合格者を決定します」と書かれています。

 

また、「面接試験の評価により医師としての適性を欠くと判断された場合は、思考力試験、小論文、小グループ討論の成績にかかわらず不合格とします」とも書かれています。

 

入試要項には、思考力試験や小グループ討論などの配点は書かれていませんが、東京女子医科大学を志望する受験生の皆さんは、思考力試験が最も気になると思います。

英語や数学、理科の試験に代わって思考力試験が課されますので、合否に最も影響すると思うのも分かります。

 

もちろん思考力試験も重要ですが、これまでの多くの女子医推薦合格者を見てきましたが、本当に合否を分けるのは「小グループ討論」だと感じます。

 

思考力試験が十分な仕上がりではない生徒でも小グループ討論が強い生徒は受かっています。

逆に思考力試験に強い生徒でも小グループ討論に弱い生徒ですと残念な結果で終わってしまうこともあります。

 

昨年、メルオンから4名が東京女子医科大学推薦入試を受験し3名が合格しましたが、合格に導くことが出来なかった生徒は小グループ討論が上手く行かなかったのではないかと思います。

 

小グループ討論を指導している時に、前のめりになり過ぎて「ええっ」と思うことがありました。

本番でも力が入るあまり、前のめりになってしまったのかもしれません。

 

3,「医学部入試は自校の入学者を決める試験」ということを忘れてはいけない

 

医学部入試は、自校の入学者を決める試験です。

そして、グループ討論の面接官は医学部の教員です。

 

つまり、医学部の教員・面接官が「この受験生を入学させると教員が苦労する」と思えば当然、厳しい評価となります。

思考力試験に主観は入りませんが、小グループ討論や面接は面接官(医学部教員)の主観になります。

 

4,東京女子医科大学推薦入試の合否を分けるのは、小グループ討論

 

特に東京女子医科大学はテュートリアル教育に力を入れています。

小グループ討論は、入学後のテュートリアルに上手く対応できるか、スムーズな進行の妨げにならないか、を試していると考えていいでしょう。

 

通常の講義形式の授業では大きな混乱はないと思いますが、テュートリアルでは教員が考えていた通りに進まないことも考えられます。

 

小グループ討論で「この受験生を入学させるとテュートリアルが混乱する恐れが強い」と判断されれば、いくら思考力試験の成績が良くても合格とはしないでしょう。

 

このように、東京女子医科大学医学部学校推薦型選抜で最も合否に関係するのは小グループ討論だと考えています。

これまでの合格者を見ても、そう感じます。

 

東京女子医科大学推薦入試を目指すなら思考力試験の準備もしっかりやらなければなりません。

しかし、「思考力試験は自信があるから大丈夫」と思っていると思わぬ結果となるかもしれません。

思考力試験対策ばかりにならないよう、気を付けてください。

 

5,志望理由書と自己評価書は評価の対象外

 

女子医推薦の出願書類には「志望理由書」と「自己評価書」もあります。

この2つは評価されるわけではありません。

面接の際の資料として使われるだけです。

 

志望理由書と自己評価書に時間を掛ける受験生もいるようですし、個別指導を何度も取らせる予備校もあるようですが、私は「予備校の都合」、「授業料稼ぎ」だと思います。

 

評価の対象ではなく面接の材料ですから、「きれいな文章」や「素晴らしい文章」である必要はありません。

面接がスムーズに行くことを意識して書くことが大切です。

そのためには「医学部教員の本音」が分かっていないと、ズレてしまう恐れがあります。

出来れば、医学部関係者と頻繁に会って「医学部教員の本音」が分かっている人に見てもらうといいでしょう。

なお、メルオンの「東京女子医科大学推薦対策講座」では、私が「志望理由書と自己評価書の書き方」と「小グループ討論」、「面接」を担当させていただきます。

 

東京女子医科大学推薦入試は募集人員が多いチャンスの大きい医学部入試です。

英語や数学、理科に自信が持てない受験生でも的確な準備を進めることが出来れば十分に合格することが出来ます。

的確な準備で「女子医合格」をつかみ取って下さい。

 

メルオンの「東京女子医科大学推薦対策講座」は、こちら