目次
- はじめに
- 2026年度から変わる「出願方式」
- 従来の方式と新方式の違い
- 出願スケジュール
- 受験生が注意すべきポイント
- マイページ作成のタイミング
- 性別や氏名など入力ミスのリスク
- 検定料の選び間違い
- 保護者が気をつけたいサポートのあり方
- 「代理入力」が招く落とし穴
- 見守りとチェックのバランス
- ウェブ出願のメリットと課題
- コスト削減や効率化
- 受験生への負担増の側面
- 出願トラブルを避けるための実践的アドバイス
- 早めの準備
- 学校・担任との連携
- 本人主体での手続き
- 出願方式の変化が受験動向に与える影響
- 出願控えによる受験層の変化
- 合格ラインや平均点への影響可能性
- まとめ
- はじめに
2026年度入試(2026年1月実施の大学入学共通テスト)から、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の出願方式が大きく変わります。
これまでは高校を通じてまとめて書類を郵送する方式が中心でしたが、今後は受験生本人がウェブ上で出願を完了させる形式になります。
この変化は便利さをもたらす一方で、入力ミスやシステムトラブルなど、受験生と保護者にとって新しい課題も生まれます。
今回のブログでは、受験生とその保護者の方に向けて、注意点や具体的な対策をまとめました。
- 2026年度から変わる「出願方式」
従来の方式と新方式の違い
これまで:
- 高校が中心となり、出願書類を取りまとめて郵送。
- 入力や確認は学校の先生がサポートしてくれる仕組み。
(浪人生は自分で出願)
これから:
- 受験生本人がウェブ上でマイページを作成し、出願登録を行う方式に全面移行。
- 書類の郵送は不要だが、その分、自己責任の範囲が拡大します。
出願スケジュール
- マイページ作成期間:2025年7月1日 (火)〜 10月3日(金)17時
- 出願登録・写真アップロード:2025年9月16日10時 〜 10月3日17時
- 検定料の支払い期限:2025年10月3日(金)23時59分まで
- 支払いは、クレジットカード、ペイジー、コンビニエンスストアに限られます。
期限を過ぎれば即失格となるため、余裕をもった行動が重要です。
- 受験生が注意すべきポイント
マイページ作成のタイミング
マイページは早めに作成しておくことで、出願開始時に慌てる必要がありません。
9月になってから一気にやろうとするとアクセス集中の可能性が高まるため、夏休み中に準備を進めるのが安心です。
性別や氏名など入力ミスのリスク
実際に過去の試行では、男子生徒が母親に手続きを任せた結果「女性」と入力され、女子校の会場に割り当てられてしまったケースがありました。
ちょっとした入力間違いが大きなトラブルにつながります。
検定料の選び間違い
- 2教科以下:1万2000円
- 3教科以上:1万8000円
金額を間違って支払うと受験資格を失う恐れがあります。
特に「専願だから2科目しか受けない」という思い込みがミスを招くことがあるため、必ず本人が確認しましょう。
- 保護者が気をつけたいサポートのあり方
「代理入力」が招く落とし穴
保護者が全部代行してしまうと、性別・受験科目・料金などを誤って入力してしまうリスクがあります。
大学入試は「本人の責任」で完結するものであり、代理での操作はトラブルの元です。
見守りとチェックのバランス
保護者に求められるのは「代行」ではなく「サポート」です。
- 本人が操作する横で確認してあげる。
- 入力後に一緒に内容を読み合わせる。
- 支払い手続きの期限を確認して、念押しする。
このように、伴走型のサポートが望まれます。
- ウェブ出願のメリットと課題
メリット
- 大学入試センターの運営コストの削減(印刷・郵送費、人件費など)。
- 手書きや転記ミスの防止。
- 成績通知の手数料が 800円 → 300円 に値下げ。
課題
- 高校が一括でサポートしていた部分がなくなり、現役生には負担増。
- 一方で浪人生には、むしろ利便性が増す。
- サポートが手薄な地域や学校では「情報格差」が生じる恐れも。
- 出願トラブルを避けるための実践的アドバイス
- 早めに準備する
- マイページは早め、出来れば夏休み中に作成しておく。
- 写真データも余裕を持って用意。
- 学校・担任との連携を大切に
- わからない点は担任や進路指導の先生に相談。
- 高校によっては事前指導を設ける場合もあるので、必ず参加する。
- 本人主体での手続き
- 入力は本人が行い、保護者はダブルチェック役に回る。
- 「最後の確認ボタンを押すのは必ず本人」が鉄則。
- 出願方式の変化が受験動向に与える影響
- 出願を「とりあえず」していた層が減り、受験者数や平均点に変化が出る可能性があります。
- 特に志望校が固まっていない受験生が、出願そのものを控える傾向が強まるかもしれません。
- 結果として、合格ラインや倍率の読みづらさが増すことも想定されます。
- まとめ
2026年度からの大学入学共通テストの出願は、本人によるウェブ出願が必須となります。
便利になる一方で、入力ミスや支払い忘れなど新しいリスクも増えました。
保護者にできるのは、代行ではなく横で支えてあげること。
本人の主体性を尊重しながら、期限管理や内容確認を一緒に行うことが大切です。
「早めに・正しく・本人主体で」。これが新しい共通テスト出願の成功の鍵です。
なお、私立医学部や私立歯学部を志望する受験生で、共通テストの出願を迷っているのなら、「受ける、受けない」は別にして「出すだけ出す」が原則です。
- 出願チェックリスト(受験生・保護者向け)
出願前の準備
- マイページを 7月〜夏休み中に作成した
- 顔写真データを早めに撮影・用意した
- 出願に必要な教科数と検定料を確認した(2科目=1万2000円/3科目以上=1万8000円)
出願期間中(9/16〜10/3)
- 出願登録を本人が行った
- 性別・氏名・住所などの入力内容を 本人と保護者でダブルチェックした
- 検定料を 10月3日23:59までに支払った
- 支払い完了メールや控えを保存した
保護者のサポート
- 入力を「代理」ではなく「横で確認する形」で支援した
- 締切日をカレンダーやスマホでリマインドした
- 学校や担任に必要事項を確認した
出願後
- 出願完了の画面やメールを保存した
- 本人と一緒に受験票の内容を確認する準備を整えた
まとめ
このチェックリストを親子で一緒に確認すれば、出願に関する「うっかりミス」を大幅に防げます。
本人主体での出願+保護者の見守りサポートが、2026年度からの新しい共通テスト出願を成功させる秘訣です。
2026年度の大学入学共通テストは2026年1月17日(土)、18日(日)に実施されます。
受験するためには、出願が絶対条件です。
受験生本人と保護者の協力で問題なく出願を済ませてください。