医学部入試

【2026年度最新版】私立医学部偏差値ランキングを徹底比較!

― 駿台・河合塾・ベネッセで見える「医学部難易度の違い」 ―

🔹目次

  1. はじめに
  2. 三大予備校の偏差値基準
  3. 私立医学部偏差値ランキング一覧表(2025年度10月版)
  4. 上位層の傾向 ― トップは全社一致
  5. 関西エリアの2強 ― 大阪医科薬科大学と関西医科大学
  6. 中堅層の注目比較 ― 聖マリアンナ医科大学と東海大学医学部
  7. 同ランクで評価が分かれる ― 帝京大学と藤田医科大学
  8. 「入りやすい大学」も評価が異なる
  9. なぜ違いが出るのか
  10. まとめ:医学部受験は「複数の偏差値」を見比べよう

はじめに

医学部受験は全ての大学受験の中で最も厳しい受験になります。

医学部受験で合格を掴むためには「どの大学が難しいか」を正確に知ることが第一歩です。
しかし医学部の偏差値は、予備校によって算出方法などが異なり、同じ大学でも難易度の順位が変わることがあります。

この記事では、「2025年度10月版の最新データ(駿台予備学校・河合塾・ベネッセ進研模試)医学部の偏差値ランキング」をもとに、三者の違いを丁寧に比較し、医学部難易度の実態を解説します。

三大予備校の偏差値基準

予備校ごとの偏差値基準

  • 駿台予備学校:合格可能性60%の偏差値(1刻み)
  • 河合塾:合格可能性50%の偏差値(2.5刻み)
  • ベネッセ進研模試:合格可能性60%の偏差値(1刻み)

駿台とベネッセは合格可能性60%の偏差値、河合塾は合格可能性50%の偏差値を示していますので、注意が必要です。

 

私立医学部偏差値ランキング一覧表(2025年度10月版)

順位 大学名 駿台 河合塾 ベネッセ
1 慶應義塾大学 77 72.5 73
2 東京慈恵会医科大学 70 70.0 69
3 順天堂大学 69 70.0 68
4 日本医科大学 68 70.0 68
5 国際医療福祉大学 66 67.5 66
5 大阪医科薬科大学 66 67.5 68
5 関西医科大学 66 70.0 66
8 自治医科大学 63 67.5 71
8 昭和大学 63 67.5 66
8 東京医科大学 63 67.5 66
8 東邦大学 63 67.5 66
12 産業医科大学 62 67.5 64
13 帝京大学 61 65.0 65
13 藤田医科大学 61 67.5 64
13 近畿大学 61 65.0 66
16 東北医科薬科大学 60 65.0 65
16 杏林大学 60 65.0 65
18 日本大学 59 65.0 65
18 聖マリアンナ医科大学 59 62.5 64
18 愛知医科大学 59 65.0 65
18 兵庫医科大学 59 65.0 64
22 北里大学 58 62.5 63
22 東海大学 58 65.0 64
24 久留米大学 57 62.5 65
25 岩手医科大学 56 62.5 65
25 獨協医科大学 56 62.5 64
25 埼玉医科大学 56 62.5 65
25 東京女子医科大学 56 60.0 64
25 福岡大学 56 62.5 64
30 金沢医科大学 55 62.5 63
31 川崎医科大学 53 60.0 62

 

駿台予備学校の医学部の偏差値ランキング順に私立医学部31校を並べています。

上位層の傾向 ― トップは全社一致

全予備校が慶應義塾大学医学部をトップに位置づけています。
駿台77・河合塾72.5・ベネッセ73と圧倒的な難易度を誇ります。

とは言え2番目の東京慈恵会医科大学との偏差値差を見ると駿台予備学校は偏差値7の差、河合塾は偏差値2.5の差、ベネッセは偏差値4の差と違いがあります。

  駿台 河合塾 ベネッセ
慶応義塾 77 72.5 73
東京慈恵会 70 70.0 69
順天堂 69 70.0 68
日本医科 68 70.0 68

 

2位以下は、東京慈恵会医科大学・順天堂大学・日本医科大学が続きますが、「ほとんど差はない」と考えて良さそうです。

関西エリアの2強 ― 大阪医科薬科大学と関西医科大学

関西の名門2校は、予備校によって評価が分かれます。

  駿台 河合塾 ベネッセ
関西医科 66 70.0 66
大阪医科薬科 66 67.5 68

 

  • 駿台:両校とも66で同等。
  • 河合塾:関西医科(70.0)が上位。
  • ベネッセ:大阪医科薬科(68)が上位。

→ 「大坂医科薬科大学医学部と関西医科大学のどちらの方が難しいか」について、それぞれ見解が全く異なっています。

受験生は戸惑うかもしれませんが難易度差はごく僅かで、関西エリアの双璧と考えていいでしょう。

中堅層の注目比較 ― 聖マリアンナ医科大学と東海大学医学部

神奈川県に医学部があるこの2校は、予備校によって評価が三者三様です。

  駿台 河合塾 ベネッセ
聖マリアンナ 59 62.5 64
東海 58 65.0 64

 

  • 駿台:聖マリアンナ医科大学(59)の方が難しい
  • 河合塾:東海大学医学部(65.0)の方が難しい
  • ベネッセ:両校とも64で同等

→ 「駿台は聖マリ上位」「河合塾は東海上位」「ベネッセは同列」。
中堅上位として安定した人気を保ちながら、受験層や模試特性によって評価が変わる代表例です。

同ランクで評価が分かれる ― 帝京大学と藤田医科大学

  駿台 河合塾 ベネッセ
帝京 61 65.0 65
藤田医科 61 67.5 64

駿台:両校とも61で同ランク。

河合塾:藤田医科大学(67.5)が上位。

ベネッセ:帝京大学(65)が上位。

→ 「帝京大学医学と藤田医科大学のどちらの方が難しいのか?」についても見解がそれぞれ異なっています。

「入りやすい大学」も評価が異なる 

  駿台 河合塾 ベネッセ
金沢医科 55 62.5 63
女子医 56 60.0 64
川崎医科 53 60.0 62

私立医学部で最も易しい大学(偏差値の低い大学)については3者とも「川崎医科大学」で一致しています。

河合塾は「川崎医科大学と東京女子医科大学は同じ偏差値で、私立医学部で最も偏差値が低い大学」としています。

駿台予備学校とベネッセは「川崎医科大学の次に難易度の低い大学は金沢医科大学」としています。

→ 「どこが入りやすい医学部か」も、模試によって評価が変わります。
出題される問題・受験層の違いが大きく影響しています。

ちなみに川崎医科大学の偏差値が低くなっているのは「東京や大阪などに試験会場を設けず、試験会場は岡山県の川崎医科大学キャンパス1か所」ということと、「6年間の学費は私立医学部で最も高額」という2点が大きく影響しています。

なぜ違いが出るのか

これまで見てきたように私立医学部の偏差値は駿台予備学校、河合塾、ベネッセで異なります。

その理由として以下のようなことが考えられます。

  1. 受験層が異なる(駿台=上位理系層、河合塾=全国一般層、ベネッセ=現役生)
  2. 模試の出題傾向・難易度が異なる
  3. 合格可能性の定義(50% or 60%)が異なる

偏差値は絶対的な指標ではなく、相対的な目安として活用するのが賢明です。

まとめ:医学部受験は「複数の偏差値」を見比べよう

  • 慶應義塾大学は全予備校でトップ。
  • 上位層(慈恵・順天堂・日本医科)はほぼ横並び。
  • 関西の2強(大阪医科薬科・関西医科)は評価が逆転。
  • 聖マリアンナ医科大学と東海大学は三者三様。
  • 帝京大学と藤田医科大学も予備校によって評価が異なる。

このように、医学部の偏差値は予備校によって変わるため、
1つのデータだけで志望校を決めるのは危険です。

複数の模試を比較し、総合的に判断することで、
自分に最も合った大学を見つけることができます。

また、模試は全ての大学受験生を対象に作られているため私立医学部入試の問題傾向は意識されていません。

試験時間も私立医学部入試に比べ長めの試験時間になっています。

偏差値はあくまで「参考値」で、医学部合格を決めるのは実力と準備です。
模試を賢く使い、現実的な合格戦略を立てましょう。