医学部入試

国公立医学部 出願完全ガイド|足切り・隔年現象・志願状況の正しい見方【2026年度】

国公立大学医学部の出願は、
勉強よりも先に“戦略”で差がつく数少ないタイミングです。

共通テストの点数が出揃い、いよいよ前期出願が始まったこの時期、
多くの受験生がこう思っています。

「ボーダーは超えているけど、本当にここでいいのか?」
「去年の倍率と比べて、今年はどうなんだろう?」
「足切りって、実際どれくらい危ないの?」

実は国公立医学部の出願は、
「受かるかどうか」以前に「受験できるかどうか」が決まる世界です。

隔年現象、志願状況の推移、第一段階選抜(足切り)、
そして共通テスト平均点の影響――
これらを知らずに出願すると、
実力があっても「戦う前に終わる」ケースは本当に珍しくありません。

今回のブログでは、医学部受験の現場で実際に指導してきたプロの視点から、

  • 今この時期に、何を基準に出願校を絞るべきか

  • 志願状況をどう読み、どう判断すればいいのか

  • 足切りリスクをどう回避すればいいのか

  • 出願後、いつ・何に集中すべきか

を、感覚論ではなく「再現性のある判断基準」として、
チェックリスト形式で分かりやすく解説します。

出願は運ではなく、戦略です。
この1週間の判断が、あなたの医学部合格の確率を大きく左右します。

目次
  1. 国公立大医学部「二次出願」―受付開始直後(1/29時点)にやるべきこと全部
  2. まず大前提:出願は「締切が短い」=準備の差が出る
  3. 1/29時点でやること:共通テストのボーダーで「候補校を3〜5校」に絞る
  4. 国公立医学部は「隔年現象」が起こりがち。出願判断で必ず意識する
  5. 志願状況が出る前に知っておくべき最大の落とし穴:第一段階選抜(足切り)
  6. 2月5日:共通テストの「確定平均点」が出る(判断材料が一段増える)
  7. 前期試験は2月25日から開始:出願後は「二次に全振り」へ切り替える
  8. 具体的な動き方(おすすめの“意思決定フロー”)
  9. 国公立大学医学部 前期出願チェックリスト【保存版】
  10. 最終確認シート(ここがYESなら出願OK)
  11. プロからの一言

1,国公立大医学部「二次出願」―受付開始直後(1/29時点)にやるべきこと全部

国公立大学(前期日程)の出願受付が1月26日から始まりました。
受付期間は2月4日までと非常に短く、特に医学部は「出願の選択」がそのまま合否の確率を大きく左右します。

1月29日現在、ほとんどの大学はまだ志願状況を公表していません。
しかし例年、1月30日以降〜締切直前にかけて、大学ごとに出願者数が発表され始めます。

この1週間は、医学部受験において
「勉強と同じくらい重要な情報戦の期間」です。

2,まず大前提:出願は「締切が短い」=準備の差が出る

国公立前期の出願期間は、わずか10日間ほど。
この短期間で、

  • 共通テスト得点
  • ボーダーライン
  • 志願状況
  • 足切り(第一段階選抜)

を材料に、出願校を1校に決めなければなりません。

医学部の場合、
「迷っているうちに締切が来る」
これが一番よくある失敗パターンです。

だからこそ、今の時点で出願戦略を固めておくことが何より重要になります。

3,1/29時点でやること:共通テストのボーダーで「候補校を3〜5校」に絞る

まずやるべきことは、非常にシンプルです。

自分の得点帯で「現実的に戦える大学」を5校程度に絞る。

この時の考え方は、以下の3分類。

  • 安全圏:ボーダー+3〜5%以上
  • 本命圏:ボーダー±2%以内
  • 挑戦圏:ボーダー−3%以内(※二次勝負できる場合のみ)

この3つに分けて、合計5校程度に整理します。

更に、共通テストと2次試験の比率、2次試験の試験科目と配点の確認も欠かせません。
小論文や面接があるのかも忘れず確認してください。

この段階では、
「倍率」や「噂」はまだ気にしなくて大丈夫です。
まずは得点帯で現実的かどうかだけを見ます。

この時点で既に、「この大学にしか出さない」と決めている受験生は、迷いなく出願に向かってください。

4,国公立医学部は「隔年現象」が起こりがち。出願判断で必ず意識する

国公立医学部には、いわゆる隔年現象がよく起こります。

  • 去年、志願者が少なかった
    → 今年は「チャンス」と見られて志願者増
  • 去年、志願者が多かった
    → 今年は敬遠されて志願者減

医学部は受験生の情報感度が非常に高いため、
前年データがほぼ確実に出願行動に反映されます。

志願状況を見るときは、
「去年との比較」までセットで確認することが重要で、国公立大学医学部では隔年現象が起こりがちだということも忘れないで下さい。

5,志願状況が出る前に知っておくべき最大の落とし穴:第一段階選抜(足切り)

医学部出願で最も怖いのは、実は不合格ではありません。

そもそも二次試験を受けられない

これが第一段階選抜、いわゆる足切りです。

大学によって基準は大きく違います。

  • 島根大医学部:おおむね8倍程度
  • 筑波大医学類:2.5倍
  • 九州大医学部:2.5倍
  • 東大理科三類:2.8倍

倍率2.5倍前後の大学は、
志願者が少し集中しただけで、共通テスト高得点でも足切りされます。

出願検討の順番は必ずこうです。

  1. 足切りにかからないか
  2. その上でボーダーに届くか

この順番を間違えると、戦う前に終わります。

6,2月5日:共通テストの「確定平均点」が出る(判断材料が一段増える)

2月5日に、大学入試センターから
共通テストの確定平均点が発表されます。

ただし注意点があります。

  • 出願締切:2月4日
  • 平均点発表:2月5日

つまり、平均点を見てから出願はできません。

だから現実には、

  • 中間集計
  • 予備校分析
  • 志願状況の推移

これらを材料に、遅くとも 2月3日までに決断する必要があります。
国公立大学医学部の出願書類は「締め切日必着」が原則です。
出願締め切りは2月4日ですので、3日に速達で出しても間に合わない可能性がありますので、十分に注意してください。

 

7,前期試験は2月25日から開始:出願後は「二次に全振り」へ切り替える

国公立前期の個別試験は、原則2月25日から始まります。

出願が終わった瞬間から、受験モードは変わります。

  • 出願前:情報戦
  • 出願後:得点戦

出願で悩み続けて、
二次対策が止まるのが最悪パターンです。

理想は、

2月1日までに決断、出願
2月2日からは二次(個別学力試験)に全力集中

この切り替えです。

国公立医学部と私立医学部を併願する場合、それぞれの試験日までの過ごし方は受験校がそれぞれ違いますので、1人ひとり違ってきます。

行き当たりばったりで勉強をするのではなく、あらかじめ自分の勉強スケジュールを考えておいてください。

面接を軽視する受験生が多いのですが、「面接試験の評価が低い場合は学力試験の得点に関わらず不合格とする」と

明記する医学部が増えています。

面接もしっかり仕上げて下さい。

不安をお持ちの場合は、ぜひオンライン個別指導メルオンにご相談ください。

8,具体的な動き方(おすすめの“意思決定フロー”)

出願までの現実的な流れは、こうです。

Step1:今すぐ

共通テスト得点で5校に程度に絞る

Step2:1/30以降

志願状況の推移をチェック
単発の倍率より「増え方」を見る

Step3:締切直前

足切りリスク込みで最終決定

「受かるかどうか」ではなく
「試験会場に入れるかどうか」を第一基準にします。

9,国公立大学医学部 前期出願チェックリスト【保存版】

国公立医学部の出願は「情報戦」です。
感覚や噂ではなく、このチェックリストを1つずつ潰しながら決めることが、後悔しない出願につながります。

STEP1|まず確認:自分の共通テスト得点はどのゾーンか?

□ 共通テストの自己採点結果をまとめた
□ 主要科目(英数理)の得点率を計算した
□ 予備校のボーダー表で「安全・本命・挑戦」に分類した

目安

  • 安全圏:ボーダー+3〜5%以上
  • 本命圏:ボーダー±2%以内
  • 挑戦圏:ボーダー−3%以内(※二次勝負できる場合のみ)

STEP2|候補校は5校程度に絞れているか?

□ 共通テスト得点帯で現実的な大学だけを残した
□ 「なんとなく憧れ」で無謀校を入れていない
□ 地域・通学・一人暮らしなど生活条件も考慮した

ポイント
最終的な出願は1校でも、比較対象がないと判断ミスが増えます
必ず5校程度で検討する。

STEP3|最重要:第一段階選抜(足切り)を確認したか?

□ その大学に足切りがあるか調べた
□ 予定倍率(2.5倍?3倍?8倍?)を確認した
□ 志願者が増えた場合のリスクを想定した

ここを見落とすと「試験すら受けられない」ことになります。
ボーダーより先に見るのは、足切り倍率

STEP4|過去データ:隔年現象をチェックしたか?

□ 去年の志願者数・倍率を確認した
□ 更に、その前年と比べて増減を見た
□ 「去年少なかった→今年増えそう」になっていないか考えた

医学部は情報感度が高い
前年データはほぼ確実に出願行動に影響する

STEP5|今年の志願状況(速報)を見たか?

※1/30以降、順次公開される

□ 大学公式サイトで志願者数を確認
□ 1日ごとの「増え方」を見ている
□ 倍率だけでなく“伸び率”を意識している

単発の倍率同様に重要なのは
「昨日→今日でどれだけ増えたか」

STEP6|共通テスト平均点の影響を考えたか?

□ 中間集計・予備校分析を確認した
□ 難化/易化による志願者の動きを想定した
□ 「平均点発表は出願後」と理解している

2/5の確定平均点は
出願判断には間に合わない

STEP7|二次試験で勝負できる大学か?

□ 二次の科目(英数理・面接・小論文)を確認
□ 自分の得意科目と配点の相性を見た
□ 共通テストだけで決めていない

医学部は
「共通8割でも二次で落ちる」
「共通7割台でも二次で逆転」
が普通に起こる世界。

STEP8|「合格後の自分」を想像したか?

意外と重要な最終チェック。

□ その大学で6年間通えるイメージがある
□ 立地・環境・カリキュラムを調べた
□ 「受かればどこでもいい」だけで決めていない

最終確認シート(ここがYESなら出願OK)

最後に、この5つがすべてYESなら
その出願は“戦略的に正しい”です。

□ 足切りで弾かれない可能性が高い
□ ボーダーと得点帯が大きくズレていない
□ 志願者の急増リスクを理解している
□ 二次試験で勝負できる根拠がある
□ 出願後は迷わず二次対策に集中できる

10,プロからの一言

出願とは、「当てに行く作業」ではありません。
外れない確率を最大化する作業” です。

国公立医学部は

  • 隔年現象
  • 足切り
  • 志願者推移
  • 二次配点

この4つを無視した瞬間、
努力以前に“戦う場所”を間違えます。

このチェックリストを全部埋めてから出願する人と、雰囲気で出願する人では、
合格率は別世界になります。

出願は運ではなく、戦略です。