「東大含む(いわゆる)旧帝国大学合格者のうち、東京圏出身者の割合が近年顕著に増えている」という文章から始まる「教育格差」について論じた記事がありました。
毎日新聞は、関連の「サンデー毎日」が長年、大学合格者特集で集めてきたデータを分析して、東京大学の合格者のうち、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)出身者の割合が顕著に増えている、と報じました。
この毎日新聞のデータを「教育格差」(ちくま新書)の著者である大学准教授がさらに詳しく分析しています。
准教授の記事によると、「東京大学合格者のうち、東京圏の国立・私立高校出身者は2009年の36.0%から2022年には43.6%にまで上昇した。
同様に東京圏の公立高校出身者は7.1%から12.9%に上昇し、東京圏出身者の東大占有率は56.5%にまでなった」、としています。
一方で、北大や東北大学合格者の地元出身者割合は東京圏に押され低下している、とのことです。
この記事では主に旧帝国大学の状況を扱っていますが、早稲田大学でも地方出身者の割合が減少していることにも触れています。
また、慶応義塾大学医学部が栃木県地域枠を設けることを報じた読売新聞の記事には「同大(慶応義塾大学)医学部では、一般選抜による入学者のうち、7割を1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の出身者が占め、地方出身者の確保が課題になっている。今回の地域枠創設はこうした背景から実現した」と書かれています。
「最近の受験生は地元志向」と言われますが、受験生に人気の高い難関校の状況は「地元志向」だけでは片づけられないと考えます。
私も、多くの医学部受験生や歯学部受験生からのお問い合せに対応する中で、「地方の不利」は現実的な問題として感じます。
大学受験に強い中高一貫校の多くは都市部にあり、高校2年までで高校3年分の授業を終え、高校3年生では受験対策に集中する高校もあります。
地方の公立高校では、なかなかこうは行かないでしょう。
「医学部に強い高校ランキング」を見ると、上位には毎年、愛知県の東海高校をトップに都市部の中高一貫校がズラリと並んでいます。
医学部受験、歯学部受験で言うと医学部受験に詳しい塾・予備校は都市部にしか無いと思います。
歯学部受験については、そもそも詳しい塾・予備校は非常に少なく「過去問の無い推薦入試やAO入試に向けて何をすればいいのか分からない」という声を非常に多く聞きます。
歯学部志望者の相談を受けると「どうしてそんなことやってるの?」と思わされることが多くあります。
歯学部の志望校に合格するために必要なことに絞って勉強を進めると効率的ですが、必要以上のことまでやっているケースがほとんどです。
医学部の推薦入試対策を受けるために、わざわざ都市部の予備校に行くとなると、時間も体力もかなり使うことになります。
時間はいくらあっても足りない受験生にとって、移動に掛ける時間は非常にもったいないと思いますし、慣れない土地に行くことで疲れも残るでしょう。
こういった状況を長く見て来ましたので、オンライン個別指導メルオンでは「地方の不利を吹き飛ばす」を使命として考えています。
ですから、メルオン生でなくても医学部入試、歯学部入試に関するお問い合せには、真摯にお答えしています。
医学部受験、歯学部受験に関して、このブログからでも問い合わせが出来ますので、遠慮なくお問合せ、ご相談下さい。