私立医学部でも総合型選抜(AO入試)を行っている大学がいくつかあります。
その一つが、東海大学医学部「希望の星育成」です。
そして、今年から新たに帝京大学医学部が総合型選抜(AO入試)を始めます。
帝京大学医学部総合型選抜の試験内容を見た時に、「東海大学医学部の、希望の星育成とそっくり」と思った受験生は多いと思います。
東海大学医学部の希望の星育成の1次試験は「書類審査、小論文、オブザベーション評価、面接」です。
そして帝京大学医学部総合型選抜の1次試験は「活動報告書、調査書等、論述課題、グループディスカッション、面接」です。
東海大学医学部希望の星育成の「書類審査」は、帝京大学医学部の「活動報告書、調査書等」に当たります。
東海大学医学部の「小論文」は帝京大学医学部の「論述課題」です。
東海大学医学部の「オブザベーション評価」は、帝京大学医学部の「グループディスカッション」に当たります。
そして、両方の大学ともに「面接」です。
さらに2次試験はどちらの大学も「共通テスト」で、指定教科も「英語、数学、理科」で全く同じです。
さらに、「専願ではなく併願可」という点も同じです。
こうやって見てくると、帝京大学医学部の総合型選抜は、東海大学医学部の「希望の星育成」をかなり意識して作られたようにも見えます。
東海大学医学部で行われるオブザベーション評価はグループ討論の一種で、帝京大学医学部もグループディスカッションを行います。
ここはどちらもグループ討論ではありますが、違う種類のグループ討論になると思います。
東海大学医学部のオブザベーション評価は、かなり凝ったグループ討論で他の大学では簡単には出来ないように思います。
合格するためには、受験生もしっかりとした「オブザベーション評価対策」が欠かせません。
恐らく帝京大学医学部総合型選抜のグループディスカッションは、ごく普通のグループ討論になると思います。
いずれにしても東海大学医学部の総合型選抜「希望の星育成」と帝京大学医学部の総合型選抜は、同じと言っていいような試験内容になります。
医学部受験を考えている受験生の皆さんが総合型選抜を考える際に、「東海大学と帝京大学のどちらの医学部総合型選抜を受けたらいいのか」を迷うと思います。
2つの総合型選抜は非常に似た医学部入試ですが、決定的な違いがあります。
それは、受験資格です。
東海大学医学部希望の星育成は現役生限定の医学部入試ですが、帝京大学医学部総合型選抜は現役生に加え、1浪生も受験出来ます。
そして、このことは入試結果に大きく影響すると思います。
どちらも2次試験は、共通テストになります。
学力試験です。
やはり、現役生に比べ浪人生の方が学力は優位になります。
帝京大学医学部総合型選抜で現役生が合格するのは、なかなか大変だと思います。
「現役のみか、1浪までか」この違いは非常に大きいと思います。