医学部受験も歯学部受験も、総合型選抜に続いて学校推薦型選抜に入って行きます。
医学部の学校推薦型選抜でも歯学部の学校推薦型選抜でも、合格者もいますが不合格者もいます。
他学部の学校推薦型選抜では、「全員合格」ということも珍しくないようですが、医学部入試、歯学部入試では最後に国家試験が控えていますので、そうは行きません。
医学部や歯学部の総合型選抜は学力試験が無い場合もありますが、学校推薦型選抜では一部を除き、学力試験が行われます。
医学部の学校推薦型選抜でも、歯学部の学校推薦型選抜でも、学力は十分ある受験生が不合格となることも少なくありません。
これは、どういうことでしょうか?
「学力がある受験生」とは、どういう受験生を指すのでしょうか?
普通は、「成績のいい受験生」でしょう。
「成績がいい」とは、どういうことでしょう?
「高校の定期試験の成績がいい」、「模試の成績がいい」でしょう。
ここに落とし穴があります。
例えば、近畿大学医学部や帝京大学医学部の学校推薦型選抜数学の試験範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C」で数学Ⅲは入っていません。
高校の定期試験の範囲は「数学Ⅲ」が主になっていると思います。
また、医学部受験生なら模試の数学は「数学Ⅲ」までが試験範囲の問題を選択するでしょう。
数学Ⅲの出来が成績に大きく影響します。
実際の医学部の学校推薦型選抜では「出ない」数学Ⅲの成績が良くても、隠れている「出る」範囲の成績が振るわないと合格は厳しくなります。
また、問題の難易度も大切な要因となります。
東京歯科大学の学校推薦型選抜の数学は一般選抜の数学とは傾向も難易度も全く違います。
東京歯科大学一般選抜の数学の過去問を見て学校推薦型選抜の数学対策をやると、推薦対策とは到底言えない勉強をすることになります。
日本歯科大学の学校推薦型選抜の英語は、長文問題2題と10問の文法問題が出題されます。
例えば、発音・アクセント、短文完成、整序問題は出題されません。
長文問題も出題内容が決まっています。
英語の勉強をする中で、短文完成や整序問題、発音・アクセントをやるかもしれませんが、そこは力を入れるところではありません。
東京歯科大学の学校推薦型選抜を受けるのなら英語の整序問題は必ず出題されますので、力を入れるところです。
「学力がある」、「成績がいい」と「志望校の推薦入試で出された問題が解ける」は、別です。
試験が迫ってきましたので、「受験校で出される問題」を意識した勉強を進めて下さい。
これまでの継続で満遍なく勉強を続けていると、思わぬことになってしまうかもしれません。
ここからは、実際の学校推薦型選抜で出題される問題を解くための勉強に切り替えてください。