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医学部受験と歯学部受験の常識は、大学受験の非常識?

東洋大学が今年から新しい学校推薦型選抜を初め、非常に大きな反響となりました。
新規実施の東洋大学学校推薦型選抜の募集人員は全学部で578名ですが、ここに約2万人が志願しました。
募集人員578名に対し志願者2万人とは、驚きました。
この新しい学校推薦型選抜「学校推薦入試 基礎学力テスト型」の反響の大きさが分かります。

最近は、総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)を合わせた、いわゆる「年内入試」の人気が高まっていますが、2万人の志願者を集める入試には驚きを隠せません。

この東洋大学の「学校推薦入試 基礎学力テスト型」は、推薦書と調査書の提出の他に、「英語・数学」、または「英語・国語」のテストが課されます。
学校推薦型選抜で学力試験を課さない試験も多い中、東洋大学は「学力を測る入試を広げ、基礎学力と学ぶ習慣が身に付いている学生の割合を増やしたい。」としています。
また、「基礎学力を付けずに年内入試に臨む一部の受験生の風潮に一石を投じたいという思いもあった」とも話しています。

ここまで読まれた医学部志望者や歯学部志望者、そして保護者の皆さんは特段の違和感は抱かなかったと思います。
しかし、この東洋大学の新しい入試に文部科学省も高校も不快感を表明しています。

文部科学省は、大学や高校とも協議して「大学入学者選抜要項」を定めています。
この要綱には、「個別学力検査の試験期日は2月1日から3月25日までの間」と書かれています。
このことから、「学校推薦型選抜といえども学力試験を課す入試を年内に行うのは問題だ」とされました。

高校からも「一般選抜の前倒しそのもの」、「高校の進路指導を混乱させる」、「高校の学習時間の確保と言う点からもかなり問題」といった声が上がっています。

この話に触れて、「私立医学部の学校推薦型選抜も私立歯学部の学校推薦型選抜も、学力試験があるのが当たり前。これは文部科学省にしてみれば、問題があるもの?」と
思いますし、皆さんもそう思うでしょう。

医学部受験、歯学部受験では当たり前のことも大学受験全体の中では、当り前ではないようです。
医学部受験、歯学部受験は他学部の受験とは別物と考えた方がいいことは、ここからも分かります。