医学部受験では学力試験に加えて、面接や小論文も課されます。
多くの医学部の入試要項には、注意書きとして「面接試験において、その評価が基準を満たさない場合は学力試験の結果に寄らず、不合格とする」と書かれています。
分かりやすく言うと、「いくら学科試験の成績が良くても、面接ダメなら落とすよ」ということです。
医学部受験で「面接が素晴らしいから合格」はありませんが、「面接がダメだから不合格」は、あります。
医学部入試に向けての準備の中で面接に時間を掛ける必要はありませんが、「どうせ学力で決まるんだから、やらない」と言うのは、あまりにも乱暴だと思います。
医学部の面接では、よく聞かれる質問は決まっていて1つは、「なぜ医学部を目指すのか?」という医学部(医師)志望理由で、もう1つは「医学部はたくさんあるけど、なぜこの大学を志望するのか?」という大学志望理由です。
この大学志望理由で「早期体験実習があるから」などと答えてしまうと非常に危険です。
どの大学でも早期体験実習は、当り前にやっています。
「早期体験実習」だけでは、その大学の志望理由になっていません。
もし、早期体験実習を言うのであれば、「この大学の早期体験実習では、他の医学部ではやっていない、このようなことをやっておりそこが素晴らしいと思う」と、ならないと大学志望理由にはなりません。
この2つの質問の他に医学部の面接でよく聞かれることとして、「最近の医療に関するニュースで気になったものは?」という質問があります。
「医師を目指す者なら、医療に関するニュースには関心があるだろう」ということです。
当然、医学部受験の準備として、1つは用意していると思いますが、今年の医学部入試に向けて、受験生の皆さんにはぜひ見ておいて欲しい「医療に関するニュース」があります。
それは、「救急車の有料化」です。
この救急車の有料化が、実際に三重県松阪市と茨城県で始まりました。
これは、小論文でも使われそうですしMMIでも使われそうです。
受験生としては、「救急車の有料化とは、具体的にどのようなことなのか?」、「なぜ、有料化に踏み切ったのか?」、「有料化の問題点は無いのか?」、「有料化を実施した結果はどうなった?」といってことは知っておいた方がいいでしょう。
そして、救急車の有料化についての自分の考えを問われた時の「自分の考え」をまとめておくといいと思います。
もちろん、賛成でも反対でも問題ありません。