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2024年も最後の1日になりました。
2024年の医学部受験、歯学部受験を振り返ってみましょう。

目次
1, 2024年の大学入試全体
2, 2024年の私立医学部入試
3, 2024年の私立歯学部入試

1, 2024年の大学入試全体

現在の高校3年生は、「新課程」の1期生になります。
数学はこれまでの、「1・A、2・B、3」から「1・A、2・B、3・C」へと変わりました。

新課程入試の過去問は無いため、大学受験生全体としては「新課程入試はどうなるのか?」と、何となく不安に思うところもあるでしょう。

一方で、旧課程受験生も「旧課程受験生に配慮した出題」と言われても、同じように不安に思うところがあるでしょう。

共通テストでも「情報」という新しい教科が実施されます。
大学受験生全体としては、2024年は「落ち着かない1年」だったと思います。

学校推薦型選抜(推薦入試)、総合型選抜(AO入試)を合わせて「年内入試」と呼びますが、すでに大学入学者の半数以上は一般選抜(一般入試)の前に「年内入試」で大学進学を決める状況になっています。

東北大学は、全ての入学者を「年内入試」で選抜する意向を表明しているなど、この「年内入試」はますます広がりを見せました。
東洋大学で新たに学力試験を課す学校推薦型選抜を実施ましたが、文部科学省は、この入試を、学力試験を課したことから、「ルール違反」としました。

私立医学部受験、私立歯学部受験を目指す受験生の皆さんは「なぜルール違反なのか、意味不明」と感じたと思います。

大学入試全体の話と私立医学部入試、私立歯学部入試の話は「かみ合わない」ことが改めて認識されたと思います。

2, 2024年の私立医学部入試

2024年1月1日に能登半島で大きな地震がありました。
能登半島に位置する金沢医科大学や金沢医科大学病院には、大きな被害は無かったものの、受験勉強どころではない受験生も多かったと思われます。

オンライン個別指導メルオンでは、被災した受験生に対して無料でオンライン個別指導を受講していただけることを発表しました。
お一人からお申し出がありましたが、他県の親戚の家に移って受験勉強を続けることになりました。
こういった受験生は少なくなかったと思います。

私立医学部入試の多様化は、さらに進み帝京大学医学部での総合型選抜、東京医科大学での学士選抜の新規実施がありました。

また、これまで私立医学部では無かった「群馬県地域枠」の、年明けの一般選抜での実施も決まりました。

昭和大学医学部では来年から学校推薦型選抜を募集人員10名で行うことを、つい先日発表しました。

私立医学部の学校推薦型選抜は、学力試験を課すことが当たり前です。
文部科学省の「大学入試のルール(大学入試実施要項)」では「学力試験は2月1日以降」としていて、これを根拠に「学力試験を課す学校推薦型選抜はルール違反」としていますが、小論文や面接、出願書類などで合否を決めていては、私立医学部の学校推薦型選抜は成り立たないと思います。

3, 2024年の私立歯学部入試

2024年の私立歯学部受験をめぐる動きの中で「学費」も注目を浴びました。
17ある私立歯学部の中には、しっかりと受験生を集めている歯学部もありますが、
中には受験生を集めることに苦労する歯学部もあります。

私立歯学部受験を考える際に「偏差値」、「国家試験合格率」、と並んで「学費」も
検討するでしょう。

日本歯科大学は生命歯学部と新潟生命歯学部の2つの歯学部を持っています。
東京の生命歯学部は歯学部受験生の人気を集めていますが、新潟生命歯学部は地域性もあって受験生集めは東京の生命歯学部のように楽ではありませんでした。

そこで日本歯科大学新潟生命歯学部は学費を大きく引き下げ、「私立歯学部で3番目に学費の安い歯学部」となりました。

この学費引き下げの動きは今後、続くように思われます。

これまで「歯科医師は過剰」と言われてきましたが、歯科医師数は減少に転じました。

駿台予備学校が発表した「歯学部の偏差値ランキング」では、「私立歯学部で一番難しい大学は昭和大学歯学部」とされ、東京歯科大学は「2番目に難しい歯学部」とされました。

私立歯学部入試は変化の時代に差し掛かったのかもしれません。

年明けの私立歯学部一般選抜は1月22日からスタートします。
学校推薦型選抜も学力試験は当たり前です。

文部科学省が「ルール違反」と言ったとしても、この点について変化は無いと思いますが、国立大学歯学部の志願者は増えていることもあり、私立歯学部受験は変化していくと思われます。