目 次
1,医学部と歯学部の両方を持つ大学
2,昭和大学医学部と歯学部の志願状況
3,日本大学医学部、歯学部、松戸歯学部の志願状況
4,私立歯学部人気校は、更に人気が上昇
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1,医学部と歯学部の両方を持つ大学
私立大学で医学部と歯学部の両方の学部を持つのは岩手医科大学、昭和大学、日本大学の3つの大学です。
岩手医科大学は志願者数を公表していませんが、昭和大学と日本大学は医学部も歯学部も前期・1期入試の志願者数を公表していますので、医学部入試の状況と歯学部入試の状況を見てみましょう。
2,昭和大学医学部と歯学部の志願状況
まず、昭和大学です。
今年の昭和大学医学部1期入試の志願者は募集人員83名に対し2734名で、志願倍率は32.9倍でした。
大変な高倍率です。
昨年の志願者は1985名でしたので、749名も志願者が増えていて、増えた志願者だけで倍率9.0倍となりました。
昭和大学医学部の志願者が大きく増えた要因として、昨年は埼玉医科大学、東海大学医学部、福岡大学医学部と4校の1次試験日が重なっていましたが、今年は昭和大学医学部単独となったことが挙げられます。
こういったことがありますので、昨年と今年の昭和大学医学部1期入試の志願者から、「医学部の志願動向」を語るのは無理だと思います。
歯学部入試に目を転じると、昭和大学歯学部1期入試の志願者は、募集人員42名に対し389名が志願して志願倍率は9.3倍となりました。
昨年の志願者は224名でしたので、165名の志願者増です。
ただ、昨年の1期入試は日本歯科大学東京・新潟と試験日が重なっていたのが今年は単独の試験日となりましたので、単純に「歯学部人気が高まった」とは言えません。
3,日本大学医学部、歯学部、松戸歯学部の志願状況
では、日本大学の医学部と歯学部の志願状況を見てみましょう。
日本大学医学部N方式1期の志願者は募集人員80名に対し2176名が志願しました。
志願倍率は27.2倍となりました。
昨年の志願者は1959名でしたので、217名の志願者増でした。
昨年の日本大学医学部1期入試の1次試験は東京女子医科大学、日本医科大学、久留米大学医学部の1次試験日と重なっていましたが、今年も同じように東京女子医科大学、日本医科大学、久留米大学医学部と1次試験日が重なりましたので、昨年と条件は同じです。
条件は同じで志願者が増えていることを考えると、「医学部人気は高まっている」と言えるかもしれません。
ただ、1校だけを見てそう言い切るのはいかにも性急な話だと思います。
日本大学には歯学部が2つあります。
まず、日本大学歯学部の志願状況を見てみましょう。
日本大学歯学部A個別方式の志願者は募集人員60名に対し278名で、志願倍率は4.6倍となりました。
昨年と比べると22名の志願者増でした。
昨年、日本大学歯学部の試験日は松本歯科大学、愛知学院大学歯学部、福岡歯科大学と重なっていました。
そして今年ですが、昨年と同じ様に松本歯科大学、愛知学院大学歯学部、福岡歯科大学と試験日が重なっています。
日本大学歯学部の志願者は昨年と同じ条件ですが増加しています。
日本大学にはもう1つ、松戸歯学部もありますので、松戸歯学部の志願者も見てみましょう。
今年の日本大学松戸歯学部A個別方式1期の志願者は、募集人員42名に対し107名で志願倍率は2.5倍となりました。
昨年の志願者は114名でしたので、志願者は7名減となりました。
昨年の日本大学松戸歯学部A個別方式1期の試験日は、私立歯学部人気校の1つ大阪歯科大学と重なっていましたが、今年は他の歯学部との試験日重複はありませんでした。
松戸歯学部は試験日重複が解消されたにもかかわらず、志願者は減少しています。
4,私立歯学部人気校は、更に人気が上昇
日本大学の2つの歯学部入試の状況を見ると、私立歯学部の人気がどうなっているのかを考えるのは難しいのですが、私は、私立歯学部の中でも「人気校の人気は高まっている」と考えています。
17ある私立歯学部の中でも大学によって、受験生の動きは異なっていると考えていいと思います。