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東大合格者数を見れば、正しい予備校選びが分かる!!

目 次
1,東大合格者数1位は開成高校ではあるものの
2,「東大行くなら開成高校」は、早とちりと言える理由
3,開成高校の東大現役合格率は37.3%だが、54.1%の高校はここ
4,医学部合格200人の予備校がいいと言えない理由
5,私立医学部学校推薦型選抜も「たくさん受けたから、たくさん合格」に注意
6,筑波大学付属駒場高校の合格実績は。すさまじい
7,東大や国立医学部の入学を辞退するケースも

1,東大合格者数1位は開成高校ではあるものの

先日、2025年度の東京大学一般選抜の合格発表がありました。
それを受けて、高校別の東大合格者数もマスコミ各社が競うように報道しました。

過熱気味とも思える高校別東大合格者数ランキングを見ていると、それだけ世間の人々の関心も高いのかもしれません。
「東大」だからですね。

さて、各社が東大の合格発表直後に報じた高校別合格者数ランキングでは、開成高校が149名の合格者を出し、「44年連続東大合格者数1位」と称賛されていました。
44年も東大合格者数1位とは驚きです。
素晴らしい結果です。

では、是が非でも東大に進学したい人は、開成高校(開成中学)に入学するのが最も正しい選択でしょうか?

もちろん、高校生活は大学進学のためだけにあるわけではありませんが、ここでは東大進学だけに絞りましょう。

2,「東大行くなら開成高校」は、早とちりと言える理由

東大合格発表から1週間ほどたって、それまで高校別合格者数ランキングに無かった高校の名前が入りました。
筑波大学付属駒場高校、通称「筑駒(ツクコマ)」です。

筑波大学付属駒場高校は国立ということもあってか、合格実績をすぐさま公開することはしていません。
公開された合格実績を見ると、東大合格者は117名で開成高校に次ぐ合格者数でした。

やはり、合格者数1位は不動の開成高校ですが、もう少し細かく見て行きましょう。

開成高校の1学年の生徒数は約400人で、筑波大学付属駒場高校の1学年の生徒数は約170名です。
1学年約400名の開成高校の東大合格者は149名、1学年約170名と開成高校の半数に満たない筑波大学付属駒場高校の東大合格者数は117名、その差は32名です。

3,開成高校の東大現役合格率は37.3%だが、54.1%の高校はここ

開成高校では東大へ進学する生徒は全体の37.3%、筑波大学付属駒場高校は東大に68.8%の生徒が進学しています。
現役での東大合格者数を見ると開成高校は107名ですので卒業生が400人だとすると東大現役合格率は26.8%、これに対して筑波大学付属駒場高校の現役東大合格者は92人で、卒業生が170人だとすると東大現役合格率は54.1%で、半数以上の生徒が現役で東大に合格しています。

一般的に東大の合格発表を受けての報道は「合格者数」を伝えるもので、「開成高校が1位」と報道され、「東大に行くなら開成高校」といったイメージを持ちやすいと思います。
しかし、ここまでお伝えしたように「東大に行きたい」のなら、開成高校ではなく筑波大学駒場高校でしょう。

4,医学部合格200人の予備校がいいと言えない理由

予備校を選ぶ際に「合格実績」を重視すると思います。
「医学部合格200人」というと、素晴らしい予備校だと思うと思いますが「医学志望者が何人いたのか」、については触れられることは少ないと思います。
「医学部志望者1000人のうち200人が医学部合格」となると、医学部志望者の8割、800人が医学部に合格出来なかったことになります。
印象は、かなり変わるのではないでしょうか?

予備校を選ぶときには合格実績を気にすると思いますが、「何人受けた結果なのか」も考慮するといいと思います。

5,私立医学部学校推薦型選抜も「たくさん受けたから、たくさん合格」に注意

医学部や歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)も同じです。
私立医学部学校推薦型選抜の合格者数を誇る予備校もありますが、「受験者が多いから合格者も多い」場合が、多く見受けられます。
合格率で考えるとそれほどではなくても、合格者数に魅かれることはあると思いますが、「たくさん受けたから、たくさん合格」ということもよくあることではあります。
合格者数だけを見ると「あそこの医学部推薦を受けるなら、あの予備校」と考えがちだと思いますが、受験者数も気にするといいでしょう。
受験者数を曖昧にしている予備校があったとしたら、考えものです。
その予備校の指導内容がどうなのか、も考えるといいと思います。

6,筑波大学付属駒場高校の合格実績は。すさまじい

ちなみに、筑波大学付属駒場高校の合格実績は、ホームページに掲載されています。
その合格実績は「すさまじい」と言えるほどです。

東大合格者の内訳を見ると理科3類の現役合格者は14人、浪人合格者は1人で合計15人が東大理3に合格しています。
東大理3合格者数、第2位は灘高校の7人、3位が桜蔭高校の5人、4位が開成高校の4人ですので、理3に15人合格の筑駒がダントツです。
それも現役が14人合格です。

この他に京都大学医学部に2名、東京科学大学(東京医科歯科大学)医学部に3名など国公立医学部に、合計25名が合格しています。
国公立医学部ですから私立医学部のように、1人で何校も合格ということはありません。

私立大学の合格実績も公表していて、それを見ると慶応義塾大学医学部に現役で12名、浪人で2名、合計14名が合格しています。
この他の私立医学部は東京慈恵会医科大学に5名、順天堂大学医学部に5名、日本医科大学に4名が合格しています。
慶応医学部と慈恵、順天堂、日医の合格者数に開きがあります。

筑駒生は、「私立医学部なら慶応しか行かない」と考えているようにも見えます。

7,東大や国立医学部の入学を辞退するケースも

筑波大学付属駒場高校では合格実績だけでなく、進学実績も公表しています。
それによると東京大学理科2類の合格者は12名ですが、進学者は11名で1名が
「東大を蹴った」ことになります。

東京科学大学(東京医科歯科大学)医学部合格者は3名ですが進学者は2名となっています。
こういった人は、どこに進学したのか気になるところです。

筑波大学付属駒場高校は、名前のとおり筑波大学の付属高校ですが、筑波大学への進学者は1名だけでした。