目次
- 前期が終わり、いよいよ後期へ
- 「後期は定員が少ない=無理」は本当か
- 後期は“戦う相手”が変わる入試
- 合格を持っている受験生ほど集中力が落ちる現実
- 少人数の勝負ほど順位は入れ替わる
- 後期でチャンスが大きい受験生の特徴
- ここから本番までの現実的な戦い方
- 保護者の方へ ― 後期に効く声かけ
- まとめ:後期は「十分に勝負になる入試」
私立医学部「後期」は、前期でダメだった人の“敗者復活戦”じゃない。勝ち筋は普通にある
- 前期が終わり、いよいよ後期へ
私立医学部一般選抜(前期)は、東京慈恵会医科大学や獨協医科大学の試験で一区切りがつきます。
ここから、いよいよ後期日程が始まります。
後期は以下のスケジュールで実施されます。
- 2月28日(土) 日本医科大学/埼玉医科大学
- 3月1日(日) 近畿大学
- 3月3日(火) 聖マリアンナ医科大学/金沢医科大学
- 3月4日(水) 日本大学
- 3月7日(土) 昭和医科大学/関西医科大学
- 3月8日(日) 久留米大学
- 3月9日(月) 獨協医科大学
- 3月10日(火) 大阪医科薬科大学
ここで毎年、同じ“もったいない誤解”が生まれます。
「前期でダメだったんだから、定員の少ない後期なんて受かりっこない」
しかし、この考え方は間違いです。
確かに私立医学部後期の募集人員は、関西医科大学5名、久留米大学医学部約5名、金沢医科大学10名、聖マリアンナ医科大学約10名など、前期に比べかなり少なくなります。
しかし後期には、後期にしかない勝ち方があります。
- 「後期は定員が少ない=無理」は本当か
先に述べたように、確かに後期は募集人数が少なくなります。
しかし入試は、単純に定員の多い少ないだけで決まるものではありません。
重要なのは、
- どんな層が受けるのか
- その中で自分がどの位置にいるのか
- 当日の出来で順位がどれだけ動くか
この3つです。
後期は前期と比べて、受験者の顔ぶれが変わります。
ここが最大のポイントです。
- 後期は“戦う相手”が変わる入試
後期入試の前には募集人員の多い前期入試があります。
とても勝てそうにない学力最上位層は、前期で合格していることが多くなります。
そして合格した人の多くは、後期を受けません。
つまり後期は、
- 常に上にいた最上位層が抜ける
- 同じ学力帯の受験生同士の勝負になる
という状態になります。
後期は楽な試験ではありません。
しかし、
順位が動きやすい入試になる
これは事実です。
- 合格を持っている受験生ほど集中力が落ちる現実
後期でよくある典型的なケースがあります。
例えば、
- 第一志望は日本医科大学
- 前期では届かなかった
- しかし杏林大学医学部など他大学に正規合格した
この場合、多くの受験生は「日医後期も受ける」と言います。
しかし実際は、
- 医学部合格をすでに確保している
- 無意識の安心感がある
- 勉強への集中力が落ちる
こうなりやすいのです。
本人に自覚がないまま、気持ちが緩む。
これは毎年見られる現象です。
後期は学力勝負であると同時に、精神力の勝負でもあります。
- 少人数の勝負ほど順位は入れ替わる
ここが一番伝えたいことです。
順位は、思っているほど固定されません。
高校の定期テストや校内模試を思い出してください。
- いつも同じ順位でしたか?
- 上がったり下がったりしませんでしたか?
少ない人数の中でも順位は動きます。
私立医学部後期でも同じです。
ほとんど同じレベルの受験生が約2000人規模で受ける中、
- 得意分野が出る
- 苦手分野が出る
- 体調
- 時間配分
- 集中力
これだけで順位は大きく入れ替わります。
募集人数が少なくても、
滑り込む合格枠は毎年必ず生まれる
これが現実です。
- 後期でチャンスが大きい受験生の特徴
特にチャンスがあるのは、
- 前期であと一歩だった
- 模試判定が極端に悪くない
- 失点の原因がはっきりしている
こういう受験生です。
例えば、
- 計算ミスが多かった
- 時間配分を間違えた
- 緊張で本来の力が出なかった
これらは修正可能です。
後期は、
弱点を全部直す戦いではなく、
合格点に届く修正をする戦い
です。
- ここから本番までの現実的な戦い方
① 負け方を分析する
まずやるべきは反省です。
- どの科目で落としたか
- 知識不足か
- 処理不足か
- 凡ミスか
直すポイントを1~2個に絞ることが重要です。
② 新しいことより再現性
後期は満点勝負ではありません。
- 取れる問題を確実に取る
- ミスを減らす
- 過去問は「解く」より「取り切る練習」
これが得点に直結します。
③ 生活を整える
後期は学力差よりコンディション差が出ます。
- 起床時間を固定
- 睡眠を削らない
- 新しい参考書に手を出さない
保護者が最も支援できるのは、この部分です。
8,直前10日の勉強の仕方 ― ここで点数はまだ伸びる
後期までの残り10日前後。
この期間の過ごし方で、合否は本当に変わります。
ただし、ここで多くの受験生がやってしまう失敗があります。
- 新しい参考書に手を出す
- 難しい問題に挑戦する
- 知識を広げようとする
これは違います。
直前期は「増やす勉強」ではなく、
「落とさないための勉強」をする時期です。
やるべきことは、はっきりしています。
① 前期で「解けなければならなかったのに落とした問題」を潰す
これが一番重要です。
前期の問題を思い出してください。
- 見たことがある問題だった
- 典型問題だった
- やれば解けたはずだった
- でも本番では解けなかった
このタイプの失点が、実は一番多いのです。
そして、修正は短時間で可能です。
後期までの10日間は、まずここを徹底的に潰します。
具体的には、
- 計算ミスで落とした問題
- 時間が足りずに飛ばした問題
- 焦って解法が出てこなかった問題
これらをもう一度やり直す。
ここを取り切れるようになるだけで、
本番の得点は確実に上がります。
② 「やったのに出てこなかった問題」をやり直す
前期で一番悔しいのは、
「勉強したのに、思い出せなかった」
このパターンです。
- 覚えたはずの公式
- 見たはずの問題
- 理解していたはずの分野
それが本番で出てこなかった。
これは、知識不足ではありません。
再現力の問題です。
直前期はここを鍛えます。
- 解き直す
- 何も見ずに解けるか確認する
- 解法を声に出して説明できるか確認する
この作業を繰り返すと、本番での再現率が一気に上がります。
③ 実際の医学部入試問題は「最高の教材」
ここが一番大事な視点です。
前期で受けた入試問題は、
- 最新の出題傾向
- 実際の難易度
- 本番の時間配分
すべてが詰まった、最高の教材です。
市販の問題集より価値があります。
なぜなら、
- 実際に出た
- 実際に自分が解いた
- 実際に自分が落とした
問題だからです。
直前10日は、
- 前期で受けた大学の問題
- そこで出来なかった問題
- そこで迷った問題
これを中心に回す。
これ以上効率の良い勉強はありません。
④ 新しいことに手を出すほど不利になる
この時期に伸びる受験生は、
- 同じ問題を何度も解く
- 解ける問題を確実にする
- ミスを減らす
これを徹底しています。
逆に落ちやすいのは、
- 新しい問題集を買う
- 難問に挑戦する
- 知識を広げようとする
というタイプです。
直前期は、
「できないことをできるようにする」
ではなく、
「できることを確実に出せるようにする」
この発想に切り替えることが大切です。
⑤ 直前期は「1点を取りに行く勉強」
後期は満点を狙う勝負ではありません。
- 合格点に1点届くか
- 1問多く取れるか
これで結果が変わります。
だから、
- 計算の精度を上げる
- 基本問題を取り切る
- 見たことのある問題を確実に取る
これが最大の得点源になります。
難問を1問解けるようになるより、
基本問題を1問落とさなくなる方が、よほど価値があるのです。
⑥ 保護者の方に知っておいてほしいこと
直前10日は、受験生が一番不安定になる時期です。
- 焦り
- 後悔
- 不安
いろいろな感情が出てきます。
この時期に一番効く支えは、
- 生活リズムを守ること
- 食事・睡眠を整えること
- 余計な不安を与えないこと
です。
「だから言ったでしょ」
「新しい問題集やったら?」
「このままじゃ無理そう、もっと勉強したら?」
ではなく、
「やってきたことを出し切ろう」
この一言が一番力になります。
ここからが本当の勝負
前期で失敗した経験は、無駄ではありません。
- 自分が落とす問題が分かった
- 本番で焦るポイントが分かった
- 実際の出題レベルを体感した
これは大きな財産です。
そして、
実際の医学部入試問題以上の教材はありません。
それを解き直せるのが、後期までのこの期間です。
まだ終わっていません。
むしろ、ここからが本当の勝負です。
時間がありませんので効率的な勉強が必要になります。
医学部入試に詳しい塾・予備校で個別指導を利用するのもいいと思います。
オンライン個別指導メルオンなら全国どこの受験生でもご指導可能です。
9. 保護者の方へ ― 後期に効く声かけ
言ってしまいがちな言葉があります。
- 「定員少ないから厳しいね」
- 「医学部に合格してくれたから安心した」
これらは、挑戦する気持ちを止めてしまいます。
後期に効く言葉はこれです。
- 「前期の課題を修正しよう」
- 「最後までやり切ろう」
- 「まだチャンスはある」
ふわっとした励ましより、
現実的な応援が力になります。
10. まとめ:後期は「十分に勝負になる入試」
後期は募集人員が少ない。
しかし、
- 最上位層が抜ける
- 集中力が切れた受験生も混ざる
- 同じ学力帯の勝負になる
- 当日の出来で順位が動く
こうした特徴があります。
だからこそ、
前期がダメだったからといって
「後期は無理」と決めつける必要はありません。
チャンスはあります。
医学部受験は、最後まで受けた人にだけ
合格が回ってくることがある世界です。
後期も受けてください。
そして受けるなら、勝ちに行きましょう。
勝てます!!

