医学部の情報を読み解く

医学部で現役に有利な大学は?

医学部受験歯学部受験専門予備校をやっていると、毎日、
全国の医学部受験生歯学部受験生、そして保護者の方から
お問い合わせをたくさんいただきます。
その中で多いご質問が、

「医学部のなかで多浪生でも大丈夫な大学は?」とか
現役に有利な大学は?」というお問い合わせです。

答えを先に言えば、
私立医学部で多浪生が多少なりとも厳しいかなと感じるのは、
慶應と順天の2校です。
その他の大学は気にしなくてもいいと思います。
この件に関しては機会を改めて詳しくお話し致します。

今回は「医学部で現役に有利な大学は?」というテーマなので、それに関して言うと、
例えば北里大学について、
「北里医学部は現役有利」と考えている医学部受験生が少なくないのに驚かされます。
確かに、メルリックス学院が毎年10月に発行する「私立医歯学部 受験攻略ガイド」
北里大学医学部の3ページ目を見ると入学者のデータがあり、
現役が53名で、入学者の48.6%が現役生となっています。
慈恵会(慈恵医大)では現役が34名で33%ですから、
「北里大学の医学部は入学者の半数が現役だから、やっぱり北里医学部、現役有利」
と考えるのも分かる気がします。

ところが、もう一歩踏み込んで考えて下さい。
北里大学医学部は、現役生に限った指定校推薦入試25名が入学しています。
この人達を差し引くと、現役での入学者は28名です。慈恵会よりむしろ少なくなります。

つまり、
「確かに北里医学部の入学者の半数は現役だが、
それは推薦入試で現役25名が入学しているから」です。
これでは一般入試で「現役有利=浪人不利」と考えることには無理があります。

次回は更にこの話を進めます。