歯学部入試

駿台が歯学部の偏差値を大幅変更、河合塾と比較すると見えてくるもの

 

目 次

1,駿台予備学校が「歯学部の偏差値」全大学をアップ

2,私立歯学部で一番難しい大学

3,日大、日本歯科、愛知学院の偏差値を見てみると驚きが

4,歯学部で一番易しい大学にも大きな違いが

5,歯学部推薦入試の難易度は、どう考えたらいい?

 

1,駿台予備学校が「歯学部の偏差値」全大学をアップ

 

私立歯学部の偏差値ランキングで、受験生の皆さんが見るのは駿台予備学校と河合塾のものでしょう。

そのうちの1つ、駿台予備学校が私立歯学部の偏差値ランキングを大幅に変更しました。

 

5月に発表していた私立歯学部の偏差値ランキングから、全ての歯学部の偏差値を3または4,上げました。

駿台全国模試の志望校動向からの変更ではないかと思います。

 

そうであるなら、模試の受験者が「合格可能性判定」を求める大学・学部で私立歯学部が増えていると考えられます。

または、そもそも5月発表の「歯学部の偏差値」を算定する際に何らかの誤りがあったのかもしれません。

 

いずれにしても、最新の偏差値の方が「正しい」と考えられます。

 

2,私立歯学部で一番難しい大学

 

では、駿台予備学校が考える「私立歯学部で一番難しい大学」はどこでしょう?

東京歯科大学と昭和医科大学、大阪歯科大学の歯学部の偏差値を見てみましょう。

 

東京歯科 52
昭和医科 52
大阪歯科 51

 

 

駿台予備学校は「私立歯学部で一番難しい大学は東京歯科大学と昭和医科大学歯学部」として、それに偏差値1の差で続くのは大阪歯科大学としています。

 

ここに河合塾の歯学部の偏差値を加えてみましょう。

こうなります。

 

  駿台 河合塾
東京歯科 52 55.0
昭和歯科 52 52.5
大阪歯科 51 50.0

 

河合塾は3校の偏差値に差を付けていて、「私立歯学部で一番難しい大学は東京歯科大学」としています。

河合塾は東京歯科大学、昭和医科大学歯学部、大阪歯科大学の偏差値に、2.5ずつの差を付けています。

 

駿台予備学校は「東京歯科大学と大阪歯科大学の偏差値は、1しか違わない」としていますが河合塾は「東京歯科大学と大阪歯科大学では偏差値は、5違う」としています。

 

歯学部を目指す受験生の皆さんは「本当はどうなの?」、「どっちを信じればいいの?」と思うのではないでしょうか?

 

私自身も「こっち」とは言えません。

これを見るだけで「歯学部の偏差値は絶対的なものではない」ことが分かります。

受験生の皆さんは、あくまで参考にして下さい。

 

ちなみに駿台予備学校の偏差値は、「合格可能性60%の偏差値」で、河合塾の偏差値は「合格可能性50%の偏差値」を示しています。

また、駿台予備学校は偏差値を1刻みにしていますが、河合塾は偏差値を2.5刻みにしています。

 

また、歯学部の偏差値ランキングは一般選抜(一般入試)を対象としています。

照合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)を対象としているわけではありませんので、ここにも注意してください。

 

3,日大、日本歯科、愛知学院の偏差値を見てみると驚きが

 

次に日本大学歯学部と日本歯科大学生命歯学部、愛知学院大学歯学部の偏差値を見てみましょう。

 

  駿台 河合塾
日本 49 47.5
日本歯科 49 45.0
愛知学院 49 35.0

 

駿台予備学校は「日大(東京)、日本歯科(東京)、愛知学院の偏差値は同じ」としていますが、河合塾は「歯学部の難易度は日大、日本歯科、愛知学院の順」としています。

 

特に河合塾は愛知学院大学歯学部の偏差値を非常に低くしていて、BF(ボーダーフリー)を除けば私立歯学部の偏差値で一番低くしています。

日本大学歯学部と愛知学院大学歯学部の偏差値の差は、12.5もあります。

 

日本大学歯学部と愛知学院大学歯学部の難易度について駿台予備学校は、「2校は同じ難易度」としていますが、河合塾は「日本大学歯学部の方が圧倒的に難しい」としています。

 

4,歯学部で一番易しい大学にも大きな違いが

 

最後に「私立歯学部で一番易しい大学」を見てみましょう。

 

  駿台 河合塾
岩手医科 46 37.5
日本歯科新潟 46 42.5
福岡歯科 46 BF
奥羽 46 BF
松本歯科 45 35.0
鶴見 45 35.0

 

駿台予備学校と河合塾では日本歯科大学新潟生命歯学部の偏差値に大きな違いがあります。

駿台予備学校は日本歯科大学新潟生命歯学部の難易度を「私立歯学部の中でも、かなり易しい」としていますが河合塾は「日本歯科大学新潟生命歯学部の難易度は、東京の生命歯学部よりワンランク下、私立歯学部の中で中堅」としています。

 

河合塾がBF(ボーダーフリー)、つまり「ボーダーラインが無い」とした大学を見てみましょう。

実質的に「歯学部で一番易しい大学」になります。

 

駿台予備学校は「私立歯学部で一番易しい大学は松本歯科大学と鶴見大学歯学部」としていて、河合塾がボーダーフリーとした福岡歯科大学と奥羽大学歯学部については「松本歯科大学と鶴見大学歯学部の1つ上」としています。

 

これまで見てきたように、「歯学部の偏差値ランキング」は駿台予備学校と河合塾でかなり異なります。

駿台予備学校と河合塾のどちらが正しい、ということはありませんので、受験生の皆さんは、どちらか1つだけを見るのではなく、両方の歯学部偏差値ランキングを見るようにしてください。

 

そして、歯学部の偏差値ランキングは、あくまで参考にして必要以上に縛られないことに注意して下さい。

 

5,歯学部推薦入試の難易度は、どう考えたらいい?

 

先程お伝えしたように、歯学部の偏差値ランキングは一般選抜(一般入試)を対象にしていて、推薦入試(学校推薦型選抜)やAO入試(総合型選抜)を対象としているわけではありません。

 

とは言え、一般選抜の難易度が高い大学は推薦・AOの難易度も高い傾向にありますので、歯学部の推薦入試、AO入試を考えている受験生には参考になると思います。

 

ただ、一般選抜の出題傾向と推薦入試の出題傾向が違うこともありますので、そこは注意が必要です。

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