私立医学部入試で、慶應義塾大学医学部に次いで
難関とされる東京慈恵会医科大学の1次試験が明
日、行われます。
東京慈恵会医科大学の志願者数は、今のところ
分かりませんが、昨年は募集人員110名に対し
て2011名でした。この3年の志願者数は昨年の
2011名から2035名の間で収まっています。
また実際の受験者は、この3年、1800名前後で
推移しています。
医学部の難関校と言われる慶應義塾大学医学部
一般入試の募集人員は66名、順天堂大学医学
部一般入試Aの募集人員は67名ですが、東京
慈恵会医科大学は一般入試だけを実施するため、
一般入試の募集人員は110名と多くなります。
募集人員が多く、その上受験者数もそれほど多
くないとなれば「言われるほど難しくないので
は?」と思うかもしれませんが、医学部を目指
す最上位層が集まりますので、「中身の濃い戦い」
となります。
その東京慈恵会医科大学の試験問題は「難しい」
問題です。ここ3年の正規合格者の合格最低得
点率は、昨年から51.75%、52.50%、44.80%
です。これは地域枠も含んだ正規合格者の最低
得点率ですから、一概には言えませんが繰り上
げ合格者まで考えると、ここから多少下がる可
能性もあると思います。
東京慈恵会医科大学一般入試では、まず5割を
確実に取り、そこからどれだけ上積みできるか
が勝負だと思います。
メルリックスから東京慈恵会医科大学に進学し
た生徒は「他の大学のように8割だ、7割だと
言われると、解けない問題があるとプレッシャ
ーを感じた。しかし慈恵では、とりあえず5割
と思えたことで、出来ない問題が有っても気に
ならず、変なプレッシャーを感じる事無く試験
を受けることができた」と話していました。
明日の東京慈恵会医科大学の1次試験には「
5割でいい」くらいの気持ちで臨めば、かえ
って力を出し切れるように思います。
「慈恵の英語」は2年前の入試から傾向が変わ
りましたが、昨年も2年前からの新しい傾向と
同じでしたので、今年も新傾向と考えていいで
しょう。以前と違って英作文は、それほど時間
を掛けずに解けそうではありますが、試験時間
60分という事を考えれば、過去問で時間配分を
あらかじめ考え、その上で当日は上手な時間の
使い方で問題を解いてください。
東京慈恵会医科大学の数学は、大問4題で90
分の試験時間です。大問1は、小問集合ですの
で、ここはきっちり解いて次からの問題は、解
けるところを確実に得点とすることを考えて問
題に立ち向かうといいと思います。
理科の試験時間は2科目で120分、1科目60分
の計算になります。試験時間60分では厳しいで
しょう。「まずは5割」くらいの気持ちで、焦るこ
となく解ける問題で点を重ねてください。