医学部推薦入試

医学部受験でも歯学部受験でも、一般選抜の前に学校推薦型選抜(推薦入試)の受験を考えている受験生は、多いと思います。

今から、「推薦対策」をやらないと間に合わないと考えているかもしれませんし、通っている塾や予備校で、そう言われているかもしれません。

 

しかし、医学部や歯学部の推薦入試対策は、まだやる必要はありません。

「今からやらないと間に合わない」と不安を煽るようなことを言う予備校もあると思いますが、それは「予備校の都合」「大人の都合」でしかありません。

 

まず、医学部も歯学部も高校の推薦があって初めて受験することが出来ます。

「受検資格を満たしているから大丈夫」と思っていても、思わぬ人が手を上げて、その人が高校から推薦され、自分は推薦漏れになるかもしれません。

 

万一そうなってしまったら、それまでの「推薦対策」は、全く無駄になってしまいます。

 

また、「推薦入試は受ければ必ず合格する」というわけには行きません。

一般選抜を受けるつもりで、その過程に推薦入試がある、という考え方が大切です。

 

例えば、東京女子医科大学の推薦入試では思考力試験が課されますが、一般選抜とは全く違う問題が出題されます。

東京医科大学推薦入試の基礎学力試験では理科3科目を解く必要がありますが、一般選抜では2科目になり3科目の勉強は必要ありません。

東京医科大学推薦で合否を分ける英語小論文は、東京医科大学推薦だけで出題される特殊なものです。

獨協医科大学、藤田医科大学、愛知医科大学、福岡大学医学部、久留米大学医学部などの推薦入試は英語と数学だけです。

理科は出題されないからと言って理科をやらなければ、一般選抜を受けることになれば理科は間に合わなくなる恐れがあります。

 

歯学部の推薦入試でも、昭和大学歯学部の学校推薦型選抜では理科は基礎2科目が課されます。

高校から推薦をもらえなければ、理科1科目が無駄になってしまいます。

日本歯科大学の推薦入試の学力試験は英語だけになります。

「英語だけやればいい」という考えには賛成しません。

 

医学部の推薦入試でも歯学部の推薦入試でも、試験内容が一般選抜と同じような学力試験を課す推薦入試は、高校から推薦を頂き、具体的に受験校が決まってからで十分に間に合います。

 

一般選抜に向けて勉強を進めていれば推薦対策は受験することが決まってから、それをベースに行えばいいのです。

 

東京女子医科大学や東京医科大学推薦のような独特の問題を出題する場合でも、9月からで十分に間に合います。

多くの受験生を推薦合格に導いてきましたので、自信を持ってそう言えます。

 

医学部や歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)の準備は、高校からの推薦を頂いてからで十分間に合います。

今から力を入れてやれば合格の可能性が高まる、ということはありません。