医学部入試

2050年には大学定員の2割が埋まらない

文部科学省が2050年の大学入学者の推計をし、2050年の大学入学者は現在より13万人減少する推計をまとめたことが分かりました。

2022年の大学入学者は62万人でしたが、28年後の2050年には13万人減少し49万人となると推計しました。

 

大学入学定員が現状のままだと、入学定員の2割が埋まらない計算になります。

現在でも私立大学の半数近くが入学定員を割り込んでいます。

このまま、大学入学者が推計どおり減少を続けて行けば、経営的に厳しい局面を迎える私立大学が増えることは間違いありません。

 

現在、学生募集に苦労している大学は「地方の小規模大学」ですが今後、都市部の大学でも入学定員を満たすことが出来ない大学が増えることが予想されます。

 

私立医学部、私立歯学部も安閑としてはいられません。

 

特に私立歯学部は現在でも入学定員を満たしていない大学がありますので、20年先の状況が心配されます。

歯学部以外の学部を多く持ち、大学全体としては健全であればいいのですが、歯学部の単科大学などでは歯学部の学生数が経営に直接影響を及ぼし大学経営が不安定になることも考えられます。

 

私立医学部も今は、入学者の確保で苦労することはありませんが、20年先はどうなっているか分かりません。

関西医科大学、大阪医科薬科大学医学部が今年4月から学費の値下げに踏み切りましたが、すでに私立医学部ではこのように学費の低減を行う大学が続いています。

この動きが、「止まるところを知らない」となることもあり得ます。

私立歯学部も同様で、日本歯科大学新潟生命歯学部が大幅な学費の引き下げを発表しました。

 

文部科学省も手をこまねいているとは思えません。

今後、医学部受験でも歯学部受験でも、各大学に募集人員の削減を迫ることも考えられます。

 

とは言え、医学部や歯学部を持つ大学の経営がすぐにも危機を迎えるかもしれない、というわけではありませんので受験生の皆さんは、余計な心配をすることなく医学部受験、歯学部受験に臨んで下さい。

 

 

「生き残り」と言うと大袈裟かもしれませんが、各大学がより良い入学者を確保するために様々な改革を行うことが考えられます。