医学部は、国公立大学医学部と私立大学医学部
に大別されます。
この他に防衛医科大学校にも医学部があります
が、正確には大学ではありませんので、ここで
は除いて考えましょう。
医学部入試に絞って考えると、私立大学医学部
と国公立大学医学部の入試には大きな差があり
ます。
医学部入試には、国公立大学にも私立大学にも
推薦入試(学校推薦型選抜)やAO入試(総合
型選抜)などの入学試験もありますが、圧倒的
に募集人員が多い一般入試(一般選抜)を意識
して受験勉強を進めることになるのが普通だと
思います。
私立大学医学部一般入試(一般選抜)の学力試
験は英語、数学、理科2科目が一般的ですので、
受験勉強としては、この3教科4科目を勉強し
ます。この他には、小論文と面接の準備も必要
ですが、それほど負担は大きくありませんので、
学力試験に絞って考えましょう。
国公立大学医学部入試では英語、数学、理科2
科目に加え、国語と地歴公民が必要になります。
地歴公民は1科目でいいのですが、国語は現代
文の他に古文、漢文まで受験勉強をしなければ
なりません。
医学部を目指す受験生にとって、当たり前の話
ですね。「何をいまさら?」と感じる方も多い
と思いますが、大切な話ですのであえてしてい
ます。
毎年、多くの医学部受験生の相談に乗るのです
が、国公立医学部でなければならない理由が、
はっきりあるわけではないのに、国公立大学
にこだわり結局、医学部に進学出来ない人か
らの相談も少なくありません。
「この成績で私立も受からないのはなぜか?」
「もう一年、やっていいものか?」「薬学部に
進学するが医学部にはもう一度チャレンジし
たい。仮面はどう思うか?」など様々なご相
談を受けます。
国公立と私立の大きな違いに学費があります。
学費の他に、生活費も必要です。
医学部には地域枠があります。学費を考える
時には私立大学医学部の地域枠も研究すると
いいでしょう。出身地に関係のない地域枠も
あります。地域枠で入学すると自治体が学費
のかなりの部分を支えてくれます。
また、医学部としてはまだ新しい東北医科薬
科大学医学部や国際医療福祉大学医学部も学
費負担を少なくする制度を持っています。
基本的に、医学部に進学しないと医師にはな
れません。自分が置かれた状況、条件を踏ま
えて、医学部に進学するために国公立大学医
学部を第一志望として勉強をすすめるのか、
科目負担の少ない私立大学医学部を目指すの
か、一度きちんと考えるといいと思います。
国公立と私立の併願を考える受験生も多いと
思います。明日は、「併願」について考えて
みましょう。